和風カフェの内装をおしゃれに!デザインのポイントと費用相場を解説|テナント工房

  • 2026.2.28

  • 最終更新日:

「落ち着いた空間でコーヒーを提供したい」

「古民家のような温かみのあるお店を作りたい」

など、理想とする和風カフェの姿は人それぞれ異なります。和風のデザインは、日本人の心に安らぎを与えるだけでなく、海外からの観光客にも高い人気を誇ります。

しかし、いざ内装を決めようとすると、「費用はどれくらいかかるのか」「どのようなデザインが人気なのか」「信頼できる業者はどう選べば良いのか」といった疑問や不安が尽きないものです。

この記事では、和風カフェの内装デザインを検討しているオーナー様に向けて、おしゃれで集客につながる空間作りのポイントを徹底解説します。人気のデザインスタイルから具体的な費用の相場、成功するための注意点まで、実務的な知識を網羅しました。

最後までお読みいただければ、あなたの理想とする和風カフェを実現するための具体的なステップが見えてくるはずです。




今、内装で和風カフェが注目される理由

近年、都市部の喧騒を離れてリラックスできる場所として、和風カフェの人気が高まっています。スターバックスなどの大手チェーンも、日本独自の文化を取り入れた店舗展開を積極的に行っており、和の空間が持つ魅力が再評価されています。

ここでは、なぜこれほどまでに和風カフェの内装が注目され、多くの人々に支持されているのか、理由を紐解いていきます。

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落ち着いた空間でリラックスできるため

和風の内装が多くの方に選ばれる理由は、訪れる人に自然な安らぎを感じさせる空間づくりにあります。畳の香りや木の温もり、障子を通して差し込むやわらかな光といった和の要素は、日本人が長く親しんできたものであり、心地よい安心感を生み出します。

日常の忙しさから離れてひと息つきたいとき、和風カフェはただの飲食店というより、心を落ち着かせる場所として親しまれることでしょう。

モダンなカフェにも魅力がありますが、長い時間を過ごしても疲れを感じにくい居心地のよさは、和風空間ならではの特長といえます。


幅広い年齢層から支持されやすいため

ターゲットとなる客層の幅広さも、和風カフェの魅力のひとつです。若い世代には、レトロな雰囲気や和のデザインが新鮮に映り、写真に残したくなるような空間として楽しまれています。

一方、年配の方にとっては懐かしさや落ち着きを感じられる場所として親しまれます。また、近年増えている外国人観光客にとっても、日本の文化を身近に感じられる和風カフェは魅力的な体験となるでしょう。

年齢や国籍を問わず、幅広い層の方々に訪れていただける可能性が広がります。


他のカフェとの差別化を図れるため

カフェ業界は競争が激しく、おいしいコーヒーを提供するだけでは差をつけにくい状況があります。多くのカフェが洋風やインダストリアルなデザインを取り入れる中で、和風の内装を選ぶことは特色のある店づくりにつながります。

「あの和風のカフェに行きたい」と足を運んでもらえるようになれば、立地に左右されにくい魅力ある店舗として認識されるでしょう。

独自の雰囲気を表現しやすい和風カフェは、ほかの店との違いを明確にし、印象に残る店舗を目指す方にとって有力な選択肢といえます。



和風カフェ内装の代表的なデザイン

「和風」と一口に言っても、そのスタイルは多岐にわたります。伝統的な純和風から、現代的な要素を取り入れたモダンなスタイルまで、目指すお店のコンセプトに合わせて適切なデザインを選ぶことが重要です。

ここでは、和風カフェの内装として特に人気が高い3つの代表的なスタイルをご紹介します。ご自身の店舗イメージと照らし合わせながら、最適な方向性を探ってみてください。

スタイル 特徴 おすすめの立地・コンセプト
和モダン

直線的でシンプル
和素材をアクセントに使用

都市部、駅近、幅広い客層向け
古民家風

梁や柱を露出
レトロで温かみのある空間

郊外、路地裏、隠れ家カフェ
純和風

畳や障子、日本庭園など
伝統様式を重視

観光地、高級店、和菓子・抹茶専門店

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現代的で洗練された和モダンスタイル

和モダンスタイルは、日本の伝統的な美意識と現代的な機能美を融合させたデザインです。例えば、直線的でシンプルな空間に、和紙の照明や格子戸といった和のアクセントを取り入れる手法が一般的です。

スタイリッシュでありながら温かみも感じられるため、ビジネス街のカフェやショッピングモール内の店舗など、都会的な立地とも相性が良いのが特徴です。完全に和風にするのではなく、ソファやテーブル席を中心に構成することで、靴を脱ぐことに抵抗があるお客様でも気軽に入りやすい空間を作れます。


懐かしさと温かみのある古民家スタイル

古民家スタイルは、古い木造建築が持つ独特の風合いを活かしたデザインです。太い梁(はり)や柱、漆喰の壁などをあえて見せることで、長い時を経た建物だけが持つ重厚感やノスタルジーを演出します。

実際に古民家をリノベーションする場合もあれば、テナント物件でエイジング加工を施した木材を使用して古民家風に仕上げる場合もあります。

まるで田舎の家に帰ってきたかのような安心感があり、隠れ家的なカフェを目指す場合におすすめのスタイルです。


伝統美を活かした純和風スタイル

純和風スタイルは、茶室や料亭のような本格的な和の空間を表現したデザインです。畳敷きの座敷や手入れの行き届いた坪庭、美しい木目の天井など、日本の建築様式を取り入れた空間づくりが特徴となります。

抹茶や和菓子を提供するカフェや、落ち着いた雰囲気を大切にする店舗でよく見られるスタイルです。靴を脱いで上がる形式にすることで、お客様にゆったりとくつろいでいただけるほか、日常とは異なる特別な時間を過ごしていただけます。



おしゃれな和風カフェの内装を実現する5つのポイント

お客様に「おしゃれ」と感じていただくには、和風のアイテムを取り入れるだけでは十分とはいえません。空間全体に調和を持たせ、洗練された雰囲気を生み出すには、いくつかのポイントを意識しましょう。

ここでは、和風カフェの内装を魅力的に仕上げるための5つの要素について解説します。

ポイント 具体的な手法 効果
自然素材 無垢材、竹、土壁の使用 温かみ、高級感、経年変化
照明計画 電球色、和紙照明、間接照明 落ち着き、奥行き、陰影の美
色使い アースカラー基調、伝統色アクセント 居心地の良さ、空間の引き締め
家具選定 低座椅子、木製家具の統一 開放感、安心感、統一感
小物演出 季節の花、苔玉、掛け軸 四季の表現、会話のきっかけ

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ポイント1:温かみを演出する木や竹の自然素材

和風カフェの内装において、素材選びは空間の印象を大きく左右する重要な要素です。無垢の木材や竹、土壁(珪藻土や漆喰)といった自然素材を取り入れると、人工的な素材にはない温かみや上質な雰囲気が生まれます。

カウンターに一枚板を使ったり、壁の一部に竹を配したりすれば、見た目の美しさはもちろん、手触りや香りといった五感で感じられる空間づくりが実現します。

時を経るごとに味わいを増す自然素材は、使い込むほどに深みが出て、お店の歴史とともにお客様に親しまれる存在となるでしょう。


ポイント2:柔らかい光を作る和紙や間接照明

照明は、店内の雰囲気を大きく変える力を持っています。和風カフェでは、蛍光灯のような白く強い光は避け、電球色の温かい光を選ぶのが基本です。

和紙を使ったペンダントライトや行灯風の照明器具を取り入れると、光がやわらかく広がり、落ち着いたムードが生まれます。

壁面や足元を照らす間接照明を効果的に配置すれば、空間に奥行きと陰影が加わり、洗練された大人の隠れ家のような雰囲気を演出できます。


ポイント3:空間を引き締めるアースカラーの色使い

内装の色彩計画では、自然界にある色「アースカラー」を基調にすることが成功の鍵です。ベージュ、ブラウン、カーキ、オフホワイトといった落ち着いた色味で全体をまとめると、統一感のある空間になります。

これらをベースに、日本の伝統色である藍色(ジャパンブルー)や朱色、抹茶色などをアクセントカラーとしてクッションや暖簾に取り入れると、空間全体が引き締まり、和の情緒がより際立ちます。

派手な原色は避け、彩度を落とした色使いを意識すれば、長時間過ごしても疲れにくい心地よい空間が完成します。


ポイント4:統一感を出す低座の木製家具

家具選びにおいては、素材だけでなく「高さ」も重要なポイントです。日本人は古くから床に座る生活文化を持っているため、視線が低くなる家具配置には自然と安心感を覚えます。

一般的なチェアよりも座面が低いラウンジチェアや、ローテーブルを採用すると、天井が高く感じられ、開放的でありながら落ち着きのある空間が生まれます。

家具の木部の色味を床や建具と合わせれば、全体に統一感が出て、雑多な印象を与えない洗練されたインテリアになります。


ポイント5:季節感を添える和の小物やグリーン

仕上げとして、季節を感じさせる小物や植物を取り入れると、お客様を飽きさせない工夫となります。一輪挿しに季節の花を活けたり、壁に掛け軸や手ぬぐいを飾ったりするだけで、空間に四季の移ろいを表現できます。

苔玉や盆栽といった和の植物は、インテリアとしての完成度を高めるだけでなく、お客様の会話のきっかけにもなるでしょう。細部にまで気を配り、季節ごとの変化を演出すれば、リピーターの方にも新鮮な驚きを提供できます。



和風カフェの内装工事にかかる費用の目安

理想の内装を実現するために、避けて通れないのが費用の問題です。「どれくらいの予算を用意すれば良いのか」は、開業を目指す方にとって最大の関心事の一つでしょう。

ここでは、一般的な和風カフェの内装工事にかかる費用の相場と、予算を抑えるためのポイントについて解説します。

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坪単価の相場を把握する

カフェの内装工事費は、坪単価で換算して考えるのが一般的です。和風カフェの場合、使用する素材やデザインのこだわり度合いにもよりますが、坪単価の相場はおよそ40万円から80万円と言われています。

例えば、20坪の店舗であれば、800万円から1,600万円程度の工事費が見込まれます。一般的なカフェよりも自然素材や特注の建具を使うことが多いため、やや割高になる傾向がありますが、こだわればこだわるほど上限はなくなります。

まずはこの相場を基準にして、ご自身の予算内で何ができるかを検討していきましょう。


居抜きかスケルトンかで費用は変わる

物件の状態によって、工事費用は大きく変動します。前の店舗の内装や設備が残っている「居抜き物件」を利用する場合、使える設備を流用できれば、工事費を大幅に抑えられます。和風の内装に適した、元和食店や古民家カフェの居抜き物件が見つかれば、初期費用を抑えて早期に開業できるメリットがあります。

一方で、コンクリート打ちっぱなしの状態である「スケルトン物件」は、内装を一から自由に設計できる反面、床・壁・天井の造作や設備工事が必要になるため、費用は高額になります。

理想のデザインと予算のバランスを考え、物件選びの段階から慎重に検討いましょう。

【関連記事】居抜き物件のメリットとデメリット!おすすめの人や注意点も|テナント工房


こだわる部分に予算を重点配分する

限られた予算内で理想の空間を作るためには、メリハリのある予算配分が欠かせません。全ての箇所に高級素材を使うのではなく、お客様の目に触れやすい客席やエントランスにはこだわり、厨房やバックヤードは機能性を重視してシンプルに仕上げるのがおすすめです。

例えば、壁全体を漆喰(しっくい)にするのは予算オーバーでも、カウンター背面の一面だけを漆喰にするだけで、十分に和の雰囲気を演出できます。「どこにお金をかけ、どこを節約するか」という優先順位を明確にすることで、満足度の高い内装を実現できます。



内装デザインの参考にしたい和風施工事例

具体的なイメージを膨らませるためには、実際の和風施工事例を見ることが一番の近道です。

ここでは、それぞれ異なる魅力を持った3つの事例をご紹介します。ご自身の店舗作りのヒントとして、ぜひ参考にしてください。


事例1:和と洋が重なるやさしいカフェ空間

京都市東山区の「QUERURI」様では、洋のエッセンスをベースに和の要素をバランスよく取り入れた落ち着きのある空間を実現しています。木材と石目調の素材を基調にヨーロッパの雰囲気をイメージしつつ、客席との間仕切りには格子を採用してやわらかな印象を演出しました。

外観は暖簾と格子を使い和の雰囲気を表現し、京都特有の景観規制に配慮して色味を細かく調整しています。全体のカラートーンを1色でまとめることで、統一感のあるシンプルな空間構成となっています。

参考:QUERURI 様施工事例|開業ならテナント工房


事例2:古きを活かしたカフェとサロン空間

滋賀県にある「cafe and salon 三本葦」は、三姉妹が実家の一部を改装して開業した店舗です。

既存の建具を最大限に再利用しており、元々あった透明ガラスを型ガラスに入れ替えるなど、思い出の詰まった素材が活かされています。

また、床の間や仏間だった奥のスペースは、ギャラリーとして活用できるように設計されました。和の趣を残しつつ、左官仕上げのR壁を取り入れることで、空間全体に柔らかい印象を与えています。

縦向きだった格子を横向きに変えて設置するなど、古いものを新しい視点でデザインに取り入れた好例といえるでしょう。

参考:cafe and salon 三本葦様施工事例|開業ならテナント工房


事例3:白と木のコントラストが美しい和食空間

大阪市福島区の「割烹&ART うら郷」様では、自然な木の色と白い壁をベースにした空間デザインが特徴です。既存のカウンターと下がりを活かしながら、白と木のコントラストで仕上げています。

店内の照度をあえて落とすことでリラックスできる雰囲気を演出し、通路を暗めにすることでカウンター周りが明るく際立つ工夫が見られます。

角度を変えたスポット照明により、店内のアート作品が浮き上がるように照らされており、和食と絵画を愉しめる空間となっています。

参考:大阪市割烹&ARTうら郷様施工事例|開業ならテナント工房



内装工事で後悔しないためのポイント4つ

内装工事は多くの費用がかかる大きなプロジェクトであり、慎重に進めたいものです。完成してから「イメージと違った」「使い勝手が悪い」と後悔しないよう、事前に押さえておきたい注意点があります。最後に、トラブルを防ぎ、スムーズに工事を進めるための重要なポイントをお伝えします。


ポイント1:店舗のコンセプトを明確に伝えること

内装業者に依頼する際、最も重要なのは「どのようなお店にしたいか」というコンセプトを明確に伝えることです。単に「和風にしたい」というだけでは、デザイナーとのイメージ共有が不十分になりかねません。

「30代の女性が一人でも入りやすい、明るい和モダンのカフェ」や「観光客が写真を撮りたくなる、レトロな古民家風カフェ」など、ターゲットや利用シーンも含めて具体的に言語化しましょう。

写真や雑誌の切り抜きなど、視覚的な資料を用意して打ち合わせに臨むと、よりスムーズにイメージを共有できます。


ポイント2:複数の内装業者から見積もりを取ること

費用や提案内容は、依頼する業者によって大きく異なります。最初から1社に絞り込むのではなく、必ず複数の業者から見積もりを取り、比較検討すること(相見積もり)をおすすめします。

金額の安さだけで選ぶのではなく、提案されたデザインがこちらの意図を汲んでいるか、担当者の対応は誠実か、実績は十分かといった点を総合的に判断しましょう。

また、見積書の内訳を細かく確認し、不明な点があれば遠慮なく質問することで、後々のトラブルを防げます。


ポイント3:動線とメンテナンスのしやすさを考慮すること

デザイン性だけでなく、実際に店舗を運営する上での機能性も忘れてはいけません。スタッフがスムーズに配膳や片付けを行える「動線」が確保されているか、お客様同士がぶつからない通路幅があるかを確認しましょう。

また、和風の内装でよく使われる障子や畳、白木のカウンターなどは、汚れやすくメンテナンスに手間がかかる場合があります。

日々の清掃やメンテナンスのしやすさを考慮し、汚れに強い素材を選んだり、汚れても目立ちにくい工夫を取り入れたりすることも重要です。


ポイント4:実績が豊富で信頼できる業者を選ぶこと

和風の内装には、木材の扱いや和の意匠に関する専門的な知識と技術が求められます。一般的な内装業者ではなく、飲食店や和風建築の実績が豊富な業者を選びましょう。

ホームページで過去の施工事例を確認したり、実際にその業者が手がけた店舗を訪れてみたりするのもおすすめです。

和風カフェ特有のニュアンスを理解し、プロの視点から的なアドバイスをくれるパートナーを見つけられれば、理想のお店の実現に大きく近づきます。



まとめ

この記事の要点をまとめます。

  • 和風カフェの内装は、リラックス効果が高く、幅広い客層を集客できるため、競合と差別化できる。
  • 木や和紙などの自然素材、アースカラー、効果的な照明計画を取り入れることで、おしゃれで居心地の良い空間を実現できる。
  • 成功の鍵は、明確なコンセプト設定と、機能性やメンテナンス性を考慮した設計、そして信頼できる業者選びにある。

和風カフェの内装は、単なる装飾ではなく、お客様にお店の想いや世界観を伝える大切なメッセージです。

この記事でご紹介したポイントを参考に、あなただけの素敵なお店作りを一歩ずつ進めていってください。