バー開業の手続きとは?必要な資格や許可証の申請方法を解説|テナント工房
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2026.4.30
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最終更新日:
バーを開業したいけれど、どのような手続きや資格が必要なのかわからず悩んでいませんか。この記事では、バー開業に必要な手続きや各種申請方法をわかりやすく解説します。
読み終わると、保健所や警察署での手続きの流れをしっかりと把握し、スムーズに開業準備を進められるようになります。
目次
バー開業に必要な資格とは?バー開業で必須となる許可・届出とは?
従業員を雇う場合に必要な手続きとは?
バー開業の手続きを進める際の流れとは?
手続きをスムーズに進めるための注意点とは?
まとめ
バー開業に必要な資格とは?
バーを開業するためには、店舗の規模や提供するサービスに応じて必ず取得しなければならない資格があります。事前準備を怠ると、希望する開業日に間に合わなくなる原因になるため、早い段階で確認しておくことが大切です。
ここでは、バーの運営において基本となる2つの資格について解説します。
| 資格名 | 対象となる店舗の条件 | 取得するための方法 |
|---|---|---|
| 食品衛生責任者 | すべての飲食店で必須 | 各都道府県の食品衛生協会が実施する講習会を受講する |
| 防火管理者 | 従業員を含め収容人員が30名以上の店舗 | 消防署などが実施する防火管理講習を受講する |
食品衛生責任者を取得する
バーでお酒や軽いおつまみを提供するだけでも、食品衛生責任者の資格が必要です。
この資格は、店舗の衛生管理を適切に行い、食中毒などのトラブルを防ぐ目的で設けられています。
具体的には、各都道府県の食品衛生協会が開催する講習会を1日受講することで取得できます。調理師や栄養士の免許をすでに持っている方は、講習を受けなくても要件を満たしていると認められます。
講習会は定員が埋まりやすく、数カ月先まで予約が取れないことも珍しくありません。つまり、開業を決意した段階で真っ先に日程を調べ、スケジュールを押さえるべき資格です。
防火管理者を選任する
店舗の収容人員がお客様と従業員を合わせて30名以上になる場合、防火管理者の選任が義務付けられています。これは、万が一火災が発生した際の安全確保や、日頃の火災予防に責任を持つための重要な資格です。
例えば、カウンターに10席、テーブルに15席あり、スタッフが5名いる店舗などがこの条件に該当します。この資格は、管轄の消防署などが実施する防火管理講習を受講することで取得できます。
店舗の延べ面積によって甲種と乙種に区分されるため、ご自身の契約する店舗がどちらの対象になるかを事前に確認することが重要です。
バー開業で必須となる許可・届出とは?
資格の取得に加えて、行政機関に対して営業の許可を得たり、届出を行ったりする手続きが必要です。提出先は保健所や警察署、税務署など複数にわたり、それぞれ目的や提出時期が異なります。
ここでは、バー開業で必ず行うべき3つの行政手続きについて解説します。
| 提出する行政機関 | 手続きの正式名称 | 書類を提出するタイミング |
|---|---|---|
| 保健所 | 飲食店営業許可 | 店舗の工事が完成する前 |
| 警察署 | 深夜酒類提供飲食店営業の届出 | 営業を開始する10日前まで |
| 税務署 | 個人事業の開業・廃業等届出書 | 事業を開始した日から1カ月以内 |
保健所へ飲食店営業許可を申請する
お店で飲食をお客様に提供するためには、管轄の保健所から飲食店営業許可を取得しなければなりません。この許可は、手洗い場の数やシンクの大きさなど、安全に食品を扱える設備基準を満たしているかを審査するものです。
例えば、キッチンと客席の間に扉やスイングドアが設置されているかどうかも厳格にチェックされます。内装工事が完了してから基準を満たしていないことが判明すると、大掛かりなやり直し工事が発生してしまいます。
厚生労働省の公式情報に基づくガイドラインに沿って各自治体で細かい基準が設けられているため、着工前に図面を持参して相談することが不可欠です。
警察署へ深夜酒類提供の届出を提出する
深夜0時以降もバーを営業してお酒を提供する場合、管轄の警察署へ深夜酒類提供飲食店営業の届出を行う必要があります。通常の飲食店営業許可だけでは、深夜0時を過ぎてお酒をメインに提供し続けることは法律で認められていません。この手続きでは、店舗の正確な平面図や照明設備の配置図など、非常に専門的で細かな書類が求められます。
客室の床面積や照明の明るさに関する要件を確実にクリアしなければなりません。警視庁の公式ウェブサイトに記載されている要件を確認し、営業開始の10日前までに受理されるよう準備を進めてください。
税務署へ開業届を提出する

事業を新たに開始したことを国に申告するため、管轄の税務署へ個人事業の開業届を提出します。これは、毎年の確定申告を正しく行うための第一歩となる大切な手続きです。原則として、開業事実のあった日の属する年分の確定申告期限(翌年3月15日)までの提出が定められています。
開業届と同時に「青色申告承認申請書」を提出することで、最大65万円の特別控除を受けられたり、赤字を翌年以降に繰り越せるなど、税金面で非常に大きなメリットを受けることができます。
国税庁のウェブサイトから各種用紙をダウンロードできるため、忘れずに手続きを行ってください。
従業員を雇う場合に必要な手続きとは?
オーナーが一人で営業する場合は不要ですが、アルバイトや正社員を一人でも雇う場合は、労働環境を守るための保険手続きが発生します。
これらの手続きを怠ると法律違反となり、店舗の信用に関わるため注意が必要です。ここでは、従業員を雇用する際に行うべき保険の手続きを解説します。
| 手続きを行う窓口 | 加入する保険の種類 | 対象となる従業員の条件 |
|---|---|---|
| 労働基準監督署 | 労災保険 | アルバイトを含むすべての従業員 |
| 公共職業安定所(ハローワーク) | 雇用保険 | 週20時間以上働き、31日以上の雇用見込みがある方 |
労災保険へ加入する
従業員を一人でも雇った場合、労災保険への加入が義務付けられています。労災保険とは、従業員が業務中や通勤中にケガをした場合や、業務が原因で病気になった場合に、治療費などを補償する公的な制度です。
例えば、グラスを洗っている最中に手を深く切ってしまった場合や、店舗の清掃中に転倒した場合などに適用されます。手続きは、手続きは、管轄の労働基準監督署へ「保険関係成立届」を保険関係が成立した日の翌日から10日以内に提出し、その後50日以内に「概算保険料申告書」を提出・納付することで完了します。
ここの保険料は全額が事業主の負担となりますが、従業員が安心して働ける環境を作るために不可欠な制度です。
雇用保険へ加入する
一定の条件を満たす従業員を雇う場合、雇用保険への加入手続きが必要です。具体的には、1週間の所定労働時間が20時間以上であり、かつ31日以上引き続き雇用する見込みがある方が加入対象となります。
この保険は、従業員が将来的に失業した際や、育児休業を取得する際などに給付金を受け取るための大切なセーフティネットです。
管轄の公共職業安定所(ハローワーク)へ「雇用保険適用事業所設置届」および「雇用保険被保険者資格取得届」を提出します。
提出期限が定められているため、「雇用保険適用事業所設置届」は設置日の翌日から10日以内、「雇用保険被保険者資格取得届」は被保険者となった日の属する月の翌月10日までに正しく手続きを行うことが求められます。
バー開業の手続きを進める際の流れとは?
必要な手続きの種類を理解したら、次はどのような順番で進めていくかを把握することが大切です。
順番を間違えると、書類の不備で手続きが滞り、オープン日が延期になるなどのトラブルにつながります。ここでは、開業手続きの全体的な流れを順番に解説します。
| 進行ステップ | 実施する主な内容 | 特に注意すべきポイント |
|---|---|---|
| ステップ1 | 物件の契約と内装図面の作成 | 深夜営業が可能な用途地域かを確認する |
| ステップ2 | 保健所への事前相談と許可申請 | 内装工事が始まる前に図面を持参する |
| ステップ3 | 警察署への深夜酒類提供の届出 | 営業開始の10日前までに必ず受理されるようにする |
物件と内装を決める
まずは、お店のコンセプトに合った物件を探し、内装のレイアウトを決定します。この段階で非常に重要なのが、その物件が法律的に深夜のバー営業が可能な場所かどうかを確認することです。
都市計画法に基づく「用途地域」によっては、深夜0時以降にお酒を提供する店舗の営業が厳しく禁止されているエリアが存在します。
例えば、第一種低層住居専用地域などの閑静な住宅街では、バーを開業することはできません。不動産会社と綿密に打ち合わせを行い、契約前に必ず用途地域をチェックすることが失敗を防ぐ第一歩です。
【関連記事】バーの内装を決める際のポイント!おしゃれな内装デザインにするには|テナント工房
保健所へ事前相談に行く
物件の契約が完了して内装の図面ができたら、実際の工事を始める前に必ず管轄の保健所へ事前相談に行きます。前述の通り、工事が終わった後に手洗い場の位置やシンクの数が基準を満たしていないと指摘された場合、修正のために多額の費用と時間がかかってしまいます。
図面を持参して担当者と詳細を確認することで、「このレイアウトなら確実に許可が下りる」という確証を得てから工事をスタートできます。ここで保健所と良好なコミュニケーションを取っておくことで、その後の検査や許可証の発行もスムーズに進みます。
警察署へ書類を提出する
内装工事が完了に近づき、保健所の検査を無事にクリアして飲食店営業許可証が発行されたら、警察署へ深夜酒類提供の届出を行います。警察署への届出書類には保健所の許可証のコピーを添付する必要があるため、必ずこの順番を守らなければなりません。
また、届出には店舗の正確な寸法の入った図面が求められます。客席の面積やテーブルの配置、照明のワット数など、非常に細かな数値を漏れなく記載する必要があります。
営業開始の10日前までに間違いなく受理されるよう、逆算してスケジュールを立てることが不可欠です。
手続きをスムーズに進めるための注意点とは?
バー開業の手続きは多岐にわたり、複数の行政機関とやり取りをするため、つまずきやすいポイントがいくつか存在します。
あらかじめ注意点を知っておくことで、予期せぬトラブルを回避できます。ここでは、スムーズに手続きを進めるためのコツを解説します
| つまずきやすい注意点 | トラブルになりやすい具体的な理由 | トラブルを回避するための対策 |
|---|---|---|
| スケジュールの確保 | 資格の講習予約が数カ月先まで取れないことがある | 物件探しと同時に講習日程を調べ予約する |
| 専門家の活用 | 警察署への図面作成はミリ単位の正確な専門知識が必要になる | 行政書士への依頼費用をあらかじめ予算に組み込む |
| 用途地域の確認 | 物件が良くても深夜営業ができないエリアが存在する | 物件を内見する際に不動産会社へ明確に確認する |
スケジュールに余裕を持つ
開業手続きで最も多い失敗は、スケジュールの見積もりが甘く、予定していたオープン日に間に合わないというケースです。特に、食品衛生責任者の講習会は月に開催される回数が限られており、希望する日程で予約が取れないことが多々あります。
また、警察署へ提出する書類に少しでも不備があると、修正して何度も出し直しを求められます。家賃だけが発生する空費期間を短くしたい気持ちはわかりますが、各種行政手続きには最低でも1カ月半から2カ月の期間を見込んでおくことをおすすめします。
専門家への依頼を検討する
保健所や警察署へ提出する書類、特に店舗の平面図や照明設備の配置図を自力で作成するのは、初めての方には非常に難易度が高い作業です。ミリ単位での正確な作図が求められ、法的要件を満たしていないと担当者から突き返されてしまいます。
もし図面作成や書類の準備に不安がある場合は、飲食店営業許可や深夜酒類提供の届出を専門としている行政書士に依頼することも有効な選択肢です。
専門家に任せることで、確実に期日までに手続きを終わらせることができ、オーナーはメニュー開発やスタッフ採用といった本業に集中できます。
用途地域を事前に確認する
物件選びの段階で繰り返しお伝えしますが、用途地域の確認は絶対に怠ってはいけません。深夜0時以降にお酒を提供するバーは、住居を主とする地域では原則として営業が認められていないからです。
商業地域や近隣商業地域など、法律で営業が許可されているエリアを選ぶ必要があります。立地や家賃の条件が良い物件が見つかったからといって慌てて契約せず、不動産会社の担当者に「ここは深夜酒類提供の届出が出せる地域ですか」と明確に確認してください。
自治体のウェブサイトでも用途地域マップが公開されているため、ご自身でもダブルチェックすることが大切です。
まとめ
この記事の要点をまとめます。
- バー開業には食品衛生責任者などの資格が必須である
- 保健所への許可証申請や警察署への届出が必要である
- 従業員を雇う場合は労災・雇用保険の手続きが必要である
- 用途地域の確認と保健所への事前相談が成功の鍵となる
- 書類作成が難しい場合は行政書士への依頼を検討する
開業の準備は大変なことも多いですが、一つひとつの手続きを確実に行うことで、理想のお店作りへと着実に近づくことができます。





