カフェ開業に必要な費用はいくら?内訳や自己資金の目安・安く抑えるコツを解説|テナント工房

  • 2026.5.29

  • 最終更新日:

自分だけの理想のカフェを開きたい!そう夢見ている方は多いのではないでしょうか。しかし、いざ開業となると「いったい費用はいくらかかるの?」「自己資金はどれくらい必要?」と、お金の不安がつきものでしょう。

この記事では、カフェ開業にかかる費用の総額相場や準備しておきたい自己資金の目安をはじめ、物件取得や内装工事といった初期費用の内訳をわかりやすく解説します。

さらに、居抜き物件や中古設備を活用して初期費用を安く抑える賢いコツや、日本政策金融公庫などの資金調達方法、参考にしたいおしゃれな内装事例まで網羅しました。




カフェ開業に必要な費用の相場と自己資金の目安

カフェを開業する前に、全体でどの程度の費用がかかるのか、相場を正しく把握しておくのが第一歩です。ここでは、開業にかかる費用の総額相場と、最低限用意しておきたい自己資金の目安について詳しく解説します。

店舗の規模 費用の目安 想定される広さ 自己資金の目安
テイクアウト専門店 約300万円から500万円 5坪から10坪程度 約100万円から150万円
小規模カフェ 約500万円から800万円 10坪から15坪程度 約150万円から240万円
中規模カフェ 約800万円から1,500万円以上 15坪以上 約240万円から450万円以上

【関連記事】飲食店の開業資金はいくら?内訳から資金調達、自己資金の目安まで徹底解説!


費用の総額相場は約500~1,000万円

カフェを開業する際にかかる費用は、店舗の規模や立地によって大きく変動します。一般的な目安として、小規模なカフェを開業する場合の総額は500~1,000万円程度を見込んでおくのが現実的でしょう。

この金額には、店舗を借りるための費用や改装工事費、厨房機器の購入費などが含まれています。最初から大規模店舗を目指すと費用も膨らむ傾向にあるため、まずは無理のない規模から始めるのがおすすめです。


準備しておきたい自己資金の目安

費用の総額を把握したあとは、自分自身でいくら用意すべきかを計算しましょう。日本政策金融公庫の調査(新規開業実態調査)によると、創業資金総額に占める自己資金の割合は平均で2割程度とされています。

たとえば、1,000万円の開業費用を見込むのであれば、200万円ほどを目安に貯蓄しておきたい計算になります。自己資金の割合は、金融機関から融資を受ける際の審査でも重要な判断基準であるとも言われています。全額を借入でまかなおうとすると難しいのが実情のため、計画的に貯蓄を進めていきましょう。

参考:Q&A │ START 政策金融公庫の創業支援

参考:日本政策金融公庫「創業の手引+(飲食店向け)」



カフェ開業にかかる初期費用の内訳

開業資金の総額を把握した後は、内訳を細かく確認していきましょう。

物件の取得から店舗の内外装工事、厨房機器の購入、そしてオープン後の運転資金まで、初期費用の具体的な項目と目安をわかりやすく解説します。

費用の項目 費用の目安額 費用の割合 具体的な内容
物件取得費用 約150万円から300万円 全体の約20%から30% 保証金
礼金
仲介手数料など
店舗工事費用 約200万円から400万円 全体の約30%から40% 内装・外装工事
配管設備工事など
厨房機器・備品購入費 約100万円から200万円 全体の約15%から20% 冷蔵庫
コーヒーマシン
家具、食器など
運転資金 約150万円から300万円 全体の約20%から30% オープン後半年程度の家賃や生活費

物件取得にかかる費用

カフェ開業に向けて事業用テナントを賃貸する際には、物件取得費として一定の初期費用 初期費用(イニシャルコスト)を見込んでおくのがおすすめです。この費用には、主に保証金(敷金)や礼金、不動産仲介会社への仲介手数料などが含まれます。

飲食店物件の保証金は賃料の3〜12ヶ月分(一般的には6〜10ヶ月分程度)に設定されることが多く、加えて物件のオーナー(貸主)に対する礼金(0〜2ヶ月分程度)が発生する可能性も考慮しておきましょう。とくに保証金については、賃料水準の高い好立地を選択するほど、比例して費用が想定以上に膨らむ可能性があります。

中長期的なキャッシュフローを見据え、毎月のランニングコスト(固定費)と初期費用のバランスを事業計画と照らし合わせながら、慎重に物件選定を進めるようにしましょう。


内装や外装の工事費用

自店舗のコンセプトに合わせた空間を作り上げるための内装工事費も、開業資金の大きな割合を占める要素となります。床材や壁面の施工、照明計画、カウンターの造作といったデザイン面は、要望を追求するほど費用がかさむ恐れがあります。

とくに、内装設備が何もないスケルトン物件から工事を行う場合は、坪単価で数十万円規模のコストが発生する傾向にあります。

予算内に収めるためには、あらかじめ店舗レイアウトやデザインに対する要件を整理し、優先順位を明確にしておくようにしましょう。


厨房機器や備品の購入費用

質の高いメニューを提供し、スムーズな店舗運営を実現するためには、専用の厨房機器や店舗什器を計画的に導入するのがおすすめです。エスプレッソマシンや業務用冷蔵庫、製氷機といった大型機器に加え、客席用の家具(テーブルや椅子)や食器類などの備品も幅広く調達していくことになります。

設備をすべて新品で揃えた場合、数百万円規模の出費になることも多いため、機能性と予算のバランスを慎重に調整するのが理想的です。

提供予定のメニュー構成や想定されるオペレーションに合わせて、オーバースペックを避けた適切な機器を選定し、初期費用の最適化を図るようにしましょう。


当面の運転資金の確保

店舗開業後の経費や生活費についても、あらかじめ開業資金の一部として見込んでおくのがおすすめです。開業直後は想定通りに集客が進まず、赤字が続く期間が発生することも珍しくありません。

売上が不安定な時期でも店舗運営を維持できるよう、家賃や水道光熱費といったランニングコストに加え、事業主自身の生活費の約半年分を運転資金として手元に確保しておくのが理想的です。

予算の大部分を初期費用に投じてしまうと、予期せぬトラブルが発生した際に資金繰りが悪化する恐れがあります。手元資金にゆとりを持たせ、リスクに備えた事業計画を立てるようにしましょう。



カフェの開業費用を安く抑えるコツ

初期費用は工夫次第で削減可能です。限られた予算で理想のカフェを実現するため、居抜き物件の活用や中古設備の導入、小規模スタートなど、開業にかかる費用を賢く安く抑える実践的なコツをご紹介します。

設備の導入方法 初期費用の目安 メリット デメリット
新品で購入 高(定価または割引価格) メーカー保証があり故障リスクが低い 初期費用が大きくかさむ
中古品で購入 低(新品の約半額以下) 初期費用を大幅に抑えられる 故障時の修理費用が高額になる場合がある
リース契約 低(月額数千円から数万円) 手元の現金を残しつつ最新機器を使える 長期的に見ると支払い総額が高くなる

居抜き物件を活用する

初期費用を抑える有効な選択肢として、前テナントの設備を継承する「居抜き物件」の活用が挙げられます。厨房機器や空調、水回りなどのインフラ設備が既に整っているため、大規模な配管工事や設備導入に伴う工期と費用を圧縮できる傾向にあります。

内装を部分的に改修するのみで開業可能なケースも多く、結果として数百万円規模のコスト削減につながることも少なくありません。ただし、既存設備の老朽化に伴う故障リスクが潜在している点には留意が必要です。

契約前に各機器の動作確認や耐用年数を念入りにチェックし、譲渡対象となる設備のコンディションを正確に把握しておきましょう。

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中古の厨房機器やリースを利用する

設備投資の負担を軽減する手段として、厨房機器を新品で揃えるだけでなく、中古品の活用やリース契約を検討するのも有効な選択肢です。中古厨房機器の流通市場は活発なため、適切なメンテナンスが施された良質な機器を新品価格の半額程度で調達できるケースも存在します。

また、一度にまとまった資金を確保するのが難しい場合には、月々の支払いで最新鋭の機器を導入できる「リース契約」を活用するのもおすすめです。初期費用を抑えられれば、その余力を運転資金に回せるため、経営の安定性を高めることにもつながるでしょう。


テイクアウト専門店など小規模から始める

当初から広範な客席を備えたカフェを目指すのではなく、テイクアウト専門店といった小規模な事業形態から着手するのもおすすめです。客席を設けないスモールスタートであれば、必要となる物件面積を最小限に留め、賃料や内装工事費といった初期費用を抑制できます。

また、接客スタッフの配置も抑えられるため、ランニングコストにおける人件費の負担軽減にもつながるでしょう。まずは小規模な店舗でリピーターを獲得し、経営の安定化を図った段階で規模を拡大させていく段階的なアプローチは、事業リスクを低減させるおすすめの手段です。

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カフェ開業に向けた資金調達の方法

開業費用において、自己資金で賄えない不足分は外部から調達する必要があります。

ここでは、多くの起業家が利用する日本政策金融公庫の融資や、自治体の制度融資、補助金など具体的な資金調達方法を解説します。

資金調達の方法 資金の性質 主な特徴 審査の難易度
日本政策金融公庫 融資(返済義務あり) 新規開業者でも無担保で借りやすい制度がある 事業計画書の作り込みが重要となる
自治体の制度融資 融資(返済義務あり) 自治体が金利や保証料の一部を補助してくれることがある 手続きに時間がかかる場合がある
補助金・助成金 補助金(原則返済不要) 返済不要の資金を獲得できるため経営の助けになる 審査や報告義務が厳しく後払いが多い
自己資金 手元資金(返済不要) 審査不要ですぐに使える安全な資金 まとまった金額の貯蓄に時間がかかる

日本政策金融公庫の融資制度

自己資金のみで開業費用をまかなえない場合、日本政策金融公庫の融資制度を活用するのがおすすめです。政府系金融機関であるため、実績が乏しい新規開業の事業者に対しても支援に積極的と言われています。

とくに「新規開業・スタートアップ支援資金」などの制度を利用すれば、民間の金融機関に比べて有利な金利条件で資金を調達できる可能性があります。融資の審査を円滑に進めるためには、客観的な妥当性のある事業計画書を作成し、資金の使い道や返済計画を論理的に説明できる準備を整えておくのが理想的です。

参考:日本政策金融公庫

参考:新規開業・スタートアップ支援資金|日本政策金融公庫


自治体の制度融資や補助金

日本政策金融公庫に加え、各自治体が実施している制度融資や補助金の活用を検討するのもおすすめです。制度融資は、自治体・金融機関・信用保証協会の三者が連携して起業家を支援する枠組みであり、自治体によっては利子補給などの優遇措置を受けられるケースも存在します。

また、要件を満たすことで、原則として返済義務のない補助金や助成金を受給できる可能性もあります。こうした公的支援は申請期限や募集要件が厳格に定められている傾向にあるため、開業を検討する初期段階から計画的に情報収集を進めておきましょう。



参考にしたい!開業カフェの内装事例

理想のカフェを実現するために、実際の施工事例を見ておくのがおすすめです。実際のデザインを知れば、どのような空間にしたいのかイメージが固まりやすくなるでしょう。

ここでは、テナント工房の施工サイトに掲載されている事例を参考に内装のアイデアを考えていきましょう。

【関連記事】おしゃれなカフェにしたい!内装デザインを決める際のポイントは?|テナント工房


カフェ「Witchy Wink」様の内装事例

「魔法少女カフェ」というユニークなコンセプトを持つ「Witchy Wink」様は、ファンタジーの世界観を細部まで表現した、非日常感あふれる内装が特徴のカフェです。コンセプトが際立つ店舗デザインを見れば、自身が理想とするお店のイメージや空間づくりのアイデアをより具体化しやすくなるでしょう。

店舗デザインにおいてどのような工夫が凝らされているかをじっくりと観察し、独自の空間設計の構想にぜひお役立てください。

参考:Witchy Wink様施工事例|開業ならテナント工房


飲食店「京都ワインサロンM」様の内装事例

「京都町屋隠れ家ワインバー」として親しまれている「京都ワインサロンM」様は、伝統的な町屋の風情を活かしつつ、ワインを楽しむためのシックで落ち着いた大人の空間を演出した内装が魅力です。

カフェを開業する際、カフェ専門店の事例だけでなく、ダイニングバーなどの異業態のデザインを参考にするのもおすすめです。飲食店としての照明づかい、空間演出、レイアウトなどを参考にし、内装のアイデアを柔軟に取り入れてオリジナリティのあるカフェづくりの構想に役立ててみてください。

参考:京都ワインサロンM | Kyoto Wine Salon M様施工事例|開業ならテナント工房



まとめ

この記事の要点をまとめます。

  • カフェ開業には約500~1,000万円の資金と、約2割の自己資金が必要となることが多い
  • 初期費用には物件取得費や工事費、厨房機器代、当面の運転資金が含まれる
  • 居抜き物件や中古機器を活用し、小規模からスタートすることで費用を抑えられる
  • 資金調達には日本政策金融公庫の融資や自治体の補助金の活用が有効な手段となる

理想のカフェを実現するためには、現実的な資金計画を立てて一歩ずつ入念な準備を進めていくことが重要となります。