ネオ居酒屋とは?内装デザインのポイントを徹底解説!

  • 2024.11.26

  • 最終更新日:

飲食業界でトレンドになっているのが、「ネオ居酒屋」と呼ばれる店舗デザインです。ネオ居酒屋はコロナ禍により、多くの居酒屋が集客に苦戦する中で、いち早く利用客を伸ばした店舗形態として注目を集めました。
この記事では、ネオ居酒屋の内装デザインのポイントや、他の大衆居酒屋と差別化するコツを紹介します。



ネオ居酒屋とは?若者世代に人気のイマドキな居酒屋


ネオ居酒屋とは、ネオ大衆酒場とも呼ばれ、1990年代後半から2000年代にかけて生まれたZ世代を中心に人気のある居酒屋です。
「ネオ居酒屋」に明確な定義はありませんが、従来の赤提灯にのれん、壁には短冊メニューが並ぶ昭和のレトロな店構えに、SNSで話題になるような「新しい(neo)」デザインを随所に取り入れた店舗をネオ居酒屋と呼びます。 若者世代の酒離れ・飲み会離れが進む中で、ネオ居酒屋では20~30代、特に女性の利用客が増加傾向にあると言われています(※)。

※ 日本経済新聞社「令和4年衛生行政報告例(就業医療関係者)の概況」
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOLM111OA0R10C22A4000000/



ネオ居酒屋の内装デザインに共通する3つの特徴

ネオ居酒屋の内装デザインには、3つの共通点があります。

  • 体験型の酒場であること
  • 「エモさ」をコンセプトにしていること
  • SNS映えするインパクトがあること

体験型の酒場であること

ネオ居酒屋は、提供される料理やお酒だけでなく、お店で過ごす時間そのものを楽しむ「体験型の酒場」です。普通の大衆居酒屋では味わえない、ユニークで非日常感のある内装デザインが求められます。 ネオ居酒屋が没入感のある(イマーシブな)体験を求めるZ世代から支持を集めているのも、過去や未来にタイムスリップしたかのような雰囲気を味わえるのが理由の一つです。


「エモさ」をコンセプトにしていること

ネオ居酒屋に共通するコンセプトの一つが、「エモい」要素です。エモいとは、英語のemotional(エモーショナル)から生まれた若者言葉で、簡単には言葉にできない、心を揺さぶる感情の動きを意味します。 ネオ居酒屋では、レトロでかわいいピンク色のネオンサインを設置したり、ノスタルジーな昭和歌謡のBGMをかけたりと、若者世代が好む「エモさ」を随所に取り入れています。


SNS映えするインパクトがあること


ネオ居酒屋はInstagramをはじめとしたSNSを通じて口コミが広がり、コロナ禍において大きく利用客を伸ばしました。他の居酒屋と異なり、SNSでの拡散を狙って来店する方が多いのが特徴です。 ネオ居酒屋の店内には、思わず写真や動画を撮り、SNSで共有したくなるような内装デザインが散りばめられています。多くの店舗がフォトスポットを設けており、SNS映えを意識した店づくりに力を入れています。



ネオ居酒屋の内装デザインを形づくるポイント5選

ここでは、「ネオ居酒屋」をコンセプトとして開業したい方向けに、内装デザインのポイントを5つ紹介します。

  • 気軽に入店しやすい入口にする
  • レトロなネオンサインを用いる
  • 個性的な照明で雰囲気を演出する
  • おしゃれな装飾やアート作品を取り入れる
  • SNS映えするフォトスポットを作る

気軽に入店しやすい入口にする

ネオ居酒屋の内装では、入口やメンテナンスにもこだわりましょう。 ネオ居酒屋の客層は老若男女さまざまですが、若者世代の利用客も多く、気軽に入店しやすい佇まいにすることで集客につながります。地元の常連客を中心とした昔ながらの大衆居酒屋とは異なる、女性客や家族連れでも利用しやすい店づくりを意識しましょう。


レトロなネオンサインを用いる

ネオ居酒屋には、レトロなネオンサインが欠かせません。ネオンサインといっても、現在はガラス管ではなく、LEDを使ったものが主流です。ガラス管のネオンと比べて制作費や電気代が安いため、コストの面でもLEDのネオンの採用をおすすめします。


個性的な照明で雰囲気を演出する

ネオンサインに加えて、昭和でレトロな裸電球や、カラフルなイルミネーションなど、個性豊かな照明で店内の雰囲気を演出しましょう。 照明の明るさや色温度によって、利用客に与える印象は大きく変わります。事前に内装会社やデザイン会社と相談しつつ、お店のコンセプトをしっかりと考えておくことが大切です。


おしゃれな装飾やアート作品を取り入れる


ネオ居酒屋の店内には、「エモさ」が感じられるおしゃれな装飾やアート作品を取り入れましょう。SNSで拡散されれば、写真映え・動画映えするものを求めて、多くの方が来店してくれるかもしれません。 例えば、ネオ居酒屋でよく見られるアイデアとして、以下のようなものが挙げられます。

●昔ながらの居酒屋風のメニュー表
●暗闇でもカラフルに光るコースター
●レトロテイストなグラスや食器
●映えグラス(キャッチーなイラストや格言が印刷されたグラス)
●台湾の屋台や未来の東京など、異世界感のある風景写真やポスター

SNS映えするフォトスポットを作る

SNSを通じた集客を狙うなら、スマートフォンで気軽に撮影できるフォトスポットを設置しましょう。お酒や料理だけでなく、来店後に「楽しかった」と感じられるような体験を提供するのが、売れるネオ居酒屋の共通点です。 利用客が写真撮影しやすいように、店内は開放感があり、気軽に席を立って移動できるようなレイアウトにするとよいでしょう。


大衆居酒屋の内装デザインと差別化する3つのコツ


近隣の大衆居酒屋と差別化するため、以下の3つの要素を内装デザインに取り入れるとよいでしょう。

  • 明るく開放的なデザインにする
  • 目で見て楽しめる「ライブ感」を意識する
  • 動線を考慮して客席のレイアウトを決める

明るく開放感のあるデザインにする

開放感のあるデザインにすることで、初めての方でも入店しやすい雰囲気づくりにつながります。 例えば、店舗の外観をガラス張りにすると、インパクトのある内装が外からも見えるため、気になった通行人が足を止めてくれるかもしれません。また扉を広くしたり、扉を常に開け放しておいたりすることで、一見客でも利用しやすくなります。


目で見て楽しめる「ライブ感」を意識する

近年、飲食業界において重要視されているのが、「ライブ感」というコンセプトです。ライブ感とは、お酒や食事が作り上げられていく過程を利用客に見せ、リアルタイムに楽しめるようにすることを指します。 例えば、調理スペースを囲むようなコの字カウンターを設置すると、利用客から調理風景が見やすくなるでしょう。


動線を考慮して客席のレイアウトを決める

ネオ居酒屋の開業では、客席のレイアウトも重要です。利用客の動線(来店後の動き)を考慮して、スムーズに行き来しやすいように客席を配置しましょう。 また店内のレイアウトは、柔軟性を意識することも大切です。例えば、すぐにテーブルが動かせるようなレイアウトになっていれば、大人数の予約が入ったときも安心です。



居酒屋の新規開業なら、若者世代に人気の「ネオ居酒屋」がおすすめ!

居酒屋の新規開業なら、「ネオ居酒屋」がおすすめです。ネオ居酒屋は、昔ながらのレトロな佇まいの居酒屋に、SNS映えする「新しい(neo)」デザインを組み合わせ、Z世代を中心として支持を集めています。 ネオンサインなどのおしゃれな照明や、別世界に訪れたような体験を味わえる装飾・アート作品を取り入れ、「エモさ」のある内装デザインを追求しましょう。


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