Episode.53 いぶきハーブ・ガーデン様(後編)


滋賀県米原市に開業された「いぶきハーブ・ガーデン」様。行政職員として地元米原市を見つめてきた中で「この場所をもう一度、人が集う拠点にしたい」と立ち上がり、覚悟の起業へ。反対の声や資金面の不安を乗り越えながら、地域とともに理想の施設を実現されました。後編では、工事中のエピソードやお店をオープンされてからのお話しや今後の展望などについて詳しく伺いました。 前編はこちらからご覧ください▶▶Episode.52 いぶきハーブ・ガーデン様(前編)


――良かった提案

お客様①:時間がない中でスピーディーに進めていただけたのはありがたかったです。全体的な設計提案としては私はよかった。それがお客様の今の評価に繋がってるのかなっていうふうに思ってます!


古川:ありがとうございます!元々最初は物販スペースとレストランスペースが逆の配置やったよね?


S:そうでしたね。プランもいくつか出させてもらって、入口側がレストランになったパターンもあったんですけど、やっぱりご飯を食べた後に物販側に来てもらって、商品を買って帰ってもらうっていう流れがいいんじゃないかなと思い、ご提案さしてもらいましたね。


古川:そうそう。事務所でこの話を喋ってたの思い出しました。


S:内装でお気に入りのポイントとかありますか?


お客様②:全てですが、特にトイレは来た人は気に入っていますよ!


S: へー!嬉しい!私が設計するときは特にお店のトイレを綺麗にすることって大事だと思っていて。


お客様②:本当に大事です!


S:女性のお客様、スタッフが多いので、トイレがおしゃれやったり綺麗やったりするとちょっと嬉しいなと思って。自分も嬉しいですし!


お客様②:従業員も女性の方はすごく気に入っています!


S:嬉しいです!


お客様①:国の補助金の上限枠が決まっていたので、じゃあどこを削って費用を抑えていく等のご相談も乗っていただけたので助かりました。そんな中でトイレは最後まで残ったところですよね。減額案はしないっていうことでね!


古川:Sのわがままも一方的に少しあったんやけど、トイレは残したかったんですよね(笑)


お客様①: ありがとうございます!


古川:実際女性の方のほうがお客さんは多いんですか?


お客様①:8割、9割は女性です。 来られる男性は来たいって仰っている奥さんに連れてこられてるって感じです(笑)



――上手くいかなかったこと

お客様①:お金かければもっともっといい施設にはできると思います。一番悔んでいるのが建物以外の敷地。補助金も敷地までは対象にならなくて、そういう補助事業も探してはいたんですが、並行して進めるのは難しかったです。上手くいかなかったなと思った出来事が、ある日お庭関係の仕事に携わっている方が来られた際に、お店に入るときに必ず渡る橋があるんですが、「入口と言えるところは綺麗にしておく必要があるよね」って仰ったんです。僕らは気にも留めてなかったんですけど、このお店はその橋を渡って初めてたどり着くので、そこも含めて敷地内の至るところをの問題も解消していかないといけないと気づかされました。


古川:なかなかそこまで意識はいかないです。僕らはこの敷地や建物の意識しかなかったんですが、言われてみたらそうですよね。


お客様①:あとはお客様の誘導。今はInstagramでレストランとしては認知をしていただいているんですが、物販、スキンケア商品、テイクアウトなど、今後+αでいろんなものを販売していきたいと思っています。フラッと立ち寄っていただき、ゆっくりお茶するお客様に来ていただきたいなとも思っているので、誘導をしていくための看板やサイン、案内図などが必要だったんだろうなって思っています。


古川:ここはフラッと前通って見つけることって難しいですもんね。


お客様①:そうなんです。今の状況ではわからないので分かるようにしたい。今後の課題ですね。


お客様②:僕は料理の部分が大変やった。アク抜きや下準備、仕込みって、日を跨いでいたんです。料理研究家の篠田先生に携わっていただけたことが我々としては幸運でしたが、ずっとこの状態が続くと倒れてしまうんじゃないかって思っていました。


古川: そうなんですね!そんな遅くまで準備されていたなんて。


お客様②:「手抜きの料理はだめよ」って言われてるんです。手抜きをすると、オープンして1ヶ月経つと味が変わってくるんですって。でも今はそれがなくて、「これでよろしいです」って時々味見に見に来てきはるんですよ。むっちゃ怖い(笑) だからこそ、お客様の反応がいいのかな。


お客様①:あとはどうしてもレストランで40人が一斉に入るとバタついてしまう。最近は予約の段階で入場時間をずらして入っていただくことで、かなりスムーズに回ってる状況になりました。調理スタッフの料理の提供もスムーズになってきたのも回りだした理由かもしれません。徐々に上手くハマり出してる部分は増えてきたので、今後はもっとたくさんのお客様に来て喜んでいただけるようにできるんじゃないかなって思います。



――印象に残っているエピソード

お客様①:僕はやっぱり、さっきも出ましたけど「古川さんと同じ高校だった」っていうのが一番の衝撃で、印象に残ってますね(笑)。


古川:そうなんです(笑)その話のインパクトが強すぎるから、それ以外で探すのが難しいんですよね(笑)。


お客様①:ですよね(笑) あとは、工期がとにかく短かったじゃないですか。本当にもう「まくる」ような感じで、必死に進めていた記憶がありますね。 業者さんもいい方ばかりで助かりました。


S私が印象に残っているのは、初めて見学にきたとき、建物のポテンシャルがすごく高いことに驚きました。外観がすでに絵になるし、後ろに山があって川の音も聞こえる。


古川:覚えてる!去年、Sが初めてここに来られた時、「山と川の音で心が洗われる」ってずっと言ってたよな。


S:そうそう。日々忙しく仕事に追われていたから、初めてここに来た時は本当に癒やされましたね。



――オープン後のお客様の反応

お客様②:びっくりなのは残飯がないんです!お客様がお皿に取ってバケツに捨てるとかは本当に少なくて、みんな美味しかったって言ってくれます。


S:私たちも実際に社員連れてランチにお伺いしたのですが、みんなお腹いっぱいまで食べて、めちゃくちゃ美味しくて!「この後の仕事、絶対眠くなるわ…」「でもとりあえず幸せー!」って言っていました(笑)


お客様①:嬉しい、ありがとうございます。お会計の時に、「食後にソフトクリームいかがですか?特製ハーブ!美味しいですよ」って大体お声掛けするんですが、「もう食べられへん」ってみんな言われる(笑)


お客様②:こんだけ満杯のお客様が来られているのは上板並区の人に見てもらった時、びっくりしてはりましたね!「こんなんなるとは思ってなかった」「すごいね」っていうのは、声として聞いてます!


S:お手伝いさせていただいたお店が繁盛しているのは何より嬉しいです。工事業者さんは名古屋の方多かったんですが、「名古屋に比べたら、どんだけ涼しいか」「伊吹の空気は綺麗」ってずっとおっしゃってました。環境も素敵ですもんね。


古川:そうなんや(笑)あとは地域の方にもっと支援してもらえたらいいっすね!


お客様①:地域の方もランチに来ていただくことが増えましたよ!地域の高齢者サロンの取り組みでランチに来ていただいたり、法事の後のお食事に来ていただいたり(笑)


古川:そうだったんですね!ありがたい話ですね。


お客様②:今まではお弁当取るのが一般的でしたが、近くにできたしお昼はここで食べようってなっているみたいで。法事の後の定番みたいになっていますね(笑)ありがたい話です!


S:遠方からもお客様は来られるんですか?


お客様①:そうですね。Instagram発信でご来店いただいたお客様がまた広めていただいていて。遠方で行くと福井、岐阜、愛知の方が結構多く来ていただきます。京都、大阪の方からも来ていただいています。認知度っていうのは徐々に広まりつつあるのかなって思っています。内装、料理、見た目、味にご納得いただいて、それをまたさらに発信していただいている。フォロワー数も徐々に上がってきています。


古川:インスタとか見ていて羨ましいなと思ってました!(笑) 今までたくさんの事業者さんのスタートアップをお手伝いさしてもらってきましたが、最初に独立起業されて事業のサイズ感としてはかなり大きいと僕は思っています。なので、他の開業者さんより何倍も悩みを抱えてはると思う。心労多いやろなと思ってお肌の心配してます (笑)


お客様①:お肌は弊社取り扱いのスキンケアがあるんで!


古川:いいフリ、今の! (笑)後ほどたっぷり宣伝してください!


――お店のPRと今後の展望

お客様①:見ていただいてわかるとおり、飲食店がほとんどない米原市伊吹は山に囲まれており、中山間地って言われるところです。ここに人が来ることって、まあ少ない状況。幸いこの奥にはグランスノー奥伊吹というスキー場があるので、お客様の往来はすごく多いです。スキー場に行くお客様には気楽に立ち寄っていただけるんじゃないかなと思います。ソフトクリームやコーヒーもテイクアウトで用意しているので気軽に立ち寄っていただければと思います。 もちろん、冬期だけでなくグリーンシーズンでもレストランを目的地として今も来ていただけてるので、すごいことやなと僕は思っています!


お客様②:何もない僻地なところにね。(笑)


お客様①:そうそう。お客様のほとんどはこの道で合っているんだろうか?という不安感の中から来られる方もいます。今後さらに認知度を広めていきながら、「あそこ曲がったらお店あるよね」という会話を車の中でしていただけるような認知度が獲得できればありがたいかなと思います。 あとはハーブスキンケア商品は防腐剤や添加物は一切使っておらず、100%天然のものですのでお肌には非常に優しいです。お化粧ができないという女性もおられると思いますので、一度使っていただきたい。お客様とスキンケアの話をすると、ほとんどの方に「お肌綺麗ですよね」って言っていただけるんです。


S:本当にきれいですよね!


お客様①:どこまで本当なのかはわからないですが(笑) 使用した実体験をお客様にお話ししているので、納得していただけたお客様は購入していきますね。大元は香寺ハーブガーデンの製品なので、そのリピーターさんが「滋賀県にできて家から近いので買いに来ました」っていう方もおられます。足を運んでいただければ、ここにはレストランもありますので、楽しみが増えるんじゃないかなと思います!


古川:僕、気になっていることが一つあって、メニューって頻繁に変えはるんですか?


お客様①:頻繁ではないですが、料理に使用しているお野菜は時期によって出せないものが出てくるので変えることはあります。最近だと、人気のあるズッキーニの豚バラ巻きはズッキーニの時期が終わってくるのでナスで代用してみたり…そういう変化はつけながらやってますね。


お客様②:調理スタッフはある程度信頼して任せています。その結果、良いお客様の反応が耳に入ってくるので、それだけで嬉しいですね!


S:私もズッキーニの豚バラ巻きを食べたんですが、めちゃめちゃ美味しかったです…!


お客様②:ありがとうございます! 今後の展望としては、先ほどもお話した敷地内をなんとかしていきたい。元々行政が管理していた敷地なので、行政には助けてもらいたいと思っています。今ここの駐車場が車でいっぱいになる時間帯が昼のみなので、一日を通して入れ替わり車が入ってきてくれればと思います!


古川:ここは都会にはない良さがありますよね。


お客様②:そうですね。これだけの大自然、近くには清流姉川も流れていて、都会にはない景観。たくさんの都会の方にぜひ来ていただいて、ここで癒やしを求めていただければなと思います!


※本対談に記載の内容は取材当時のものです。(2025年12月)