Episode.42 Boulangerie HAMUHAMU 様(前編)


滋賀県彦根市で開業されたベーカリーショップ「Boulangerie HAMUHAMU」様。2024年11月のオープンからすでに様々なメディアでも紹介され、地域に愛されるパン屋さんとして築かれています。数々の賞を受賞し、経験を積まれてきたオーナー様が独立開業を決めたキッカケやテナント工房にご依頼してくださった理由、担当の印象などを今回は前編でお届けいたします。


――開業のきっかけ

お客様:一番のきっかけは結婚したのが大きいかな。大手の洋菓子会社にいて、シェフの下のNo2ぐらいまでは上がっていました。この先、会社でもっと上を目指すのか、それとも別のところに行って独立するのか、自分の中でどっちでもいいなとは思ってたんすけど、どっちもそれなりにやりがいはあるやろなとは思っていました。結婚して奥さんと2人でできるっていうのと、まだやり直しできる年齢やし、失敗してもいいよなってなって、2人でやろうかーっていうのがきっかけです。


営業H(以下H):ご夫婦でできるっていうのが強いですね。


お客様:会社とかで働いていることで、上に立つのもいいかなとは思ったけど、やっぱり最初に専門学校とか入ったときは、やっぱり自分の店を持ちたいっていう、最初はそうみんな結構そうやって思っている子多くて、自分もその一人やったんで、やってみようかって。


H:奥さんとご相談されて、決められたんですか?


お客様:相談というか、僕が一方的に…(笑)


H:そうだったんですね!(笑)


お客様:うん、やろうか2人で!って感じですね。


設計S(以下S):素敵ですね。


H:その開業のご相談して下さったときとかは、結婚したてぐらいの時やったんですか。


お客様:そうですね、したてぐらいですね。


H:そうだったんですね!全然見えへん!仲良すぎて、雰囲気がもう出来上がってる…!(笑)


お客様:今年の9月で結婚して2年目とかです。


S:えー!もっと長いと思ってました、勝手に。(笑)


お客様:あ、でも仕事場では、ほんまにもう10年近く一緒にいるので。ちょうど40歳になる歳やったんで、四十にして惑わずって言うじゃないですか。独立するかしないか迷うのを、自分の人生の中で最後にして、ここからは自分1人でやっていこうかなとは思うのもありましたね。


本間:人生の節目で、決めきるっていうのもすごい。


お客様:亡くなった父親もカメラマンとか陶芸家をやっていたんです。全部自分でやっていて、会社勤めしてる人ではなかったので、その背中見てたっていうのもあるかもしれないですね。


本間:お父様も良い存在ですね。

取材はBoulangerie HAMUHAMU様におじゃましました!
(左から設計S、営業H、お客様)


――問い合わせのきっかけ

お客様:滋賀でよく見るっていうのはまず一番です!(笑)街中の看板とか、僕よくラジオ聴くんですけど、ラジオでも出てくる。最初妻のお兄さんも、戸建ての営業をやってはって、そこで頼もうかなと思っていたんですけど、お店って特殊じゃないですか。厨房とかがあると保健所とのやりとりとか、あんまり知識が無い人に造ってもらって、保健所が来てここ直せとか言われるのも嫌やったし、それやったら初めから実績があって信用できる所に任せようっていうのがありました。


H:ありがとうございます。


お客様:過去にお店を作った人の聞くと、作ったはいいものの、ここがやり直さなあかんかったーとか、ここが不便やったーとか、何かしらは出てくると思うんですけど、なるべくそういうの減らしたかった。そうなると過去にいっぱい手数というか、お医者さんの手術とかと一緒でやっぱり、過去の実績が多いとこを信用できるんかなと思ってやりました。


S:嬉しいですね。


お客様:ここからちょっと文句言っていいですか!?(笑)


H:はい!(笑)


お客様:彦根に匠工房の店舗があるじゃないですか。そこなら近いしと思って電話したらテナント工房は栗東にあると言われて。栗東って言われても、まぁそんな遠くないし、1日中向こうに居るわけちゃうから、朝行って、栗東の方のパン屋さんとか普段行けへんし、10回も20回も行くわけちゃうしって妻と話していました(笑)


H:10回ぐらい来てもらっている(笑)


お客様:10回も行ってないっすよ!(笑)


S:結構来ていただいた気がします…


お客様:全然問題ないんですけどね!(笑)


H:ありがとうございます!



――開業まで不安だったこと

お客様:全部といえば全部ですけど、一番はやっぱりお金ですよね。一括で払えるくらい自分で蓄えがあって、普通に生活できるくらいの貯金が残っているんやったら全然問題ないですけど、やっぱりギリギリじゃないですか。


S:特にパン屋さんは厨房機器が高いのでお金がかかりますもんね。


お客様:かかりますね。ベーカリーの本だと、「めっちゃお金かかってんな」っていうのもあれば、「こんな安くで出来るんや」っていうのもあって。僕らからすると、自分にとって都合のいい情報がメインで入って来るので「こんな安くで出来るんや」っていう方に情報が寄っちゃうじゃないですか。
そう思って見積もりを取ってもらったらやっぱり想像していた値段じゃ無理よな…って。
「このぐらい借りることができなかったら、毎月家賃これぐらいになるから、月これぐらい売らないといけないか」「自己資産はやっぱり頼らなあかんけど、そう考えるといっぱい売らなあかんなぁ」と頭の中で描いていていました。
その次に、自分の作るパンがお店の周辺の方に受け入れてもらえるのかなっていう不安もあって。この2つが特に不安でした。体力的にしんどいとかは、分かり切ったことなんで全然不安は無かったんですけど…。


H:分かんないですよね。どんな層の方が住んではるのとか。


お客様:そうそう。どっから来てくれはるのか分かんないんで、ちょっと工事中に様子見に行ったとき、あぁ近くにパン屋出来て嬉しいわぁとか言ってくれる人はいましたけど、やっぱりみんながみんなそう思っているわけじゃないなと思いますし。


H:リピーターの方もどれくらい来てくれるとかもわからないですよね。


お客様:その人が毎日来てくれて、1万ぐらい買ってってくれるんやったら全然いいんですけど、そういうわけにはいかないじゃないですか(笑)週一回来てくれたら多い方やし、集客の部分は不安でしたね。
先にオープンした先輩に不安だという話をしていて、「それはみんな思うよ」って慰めてもらいながら、「ぶっちゃけこれぐらいの金額で…」って相談したら、「それやったら大丈夫や!」って言ってもらってみたいな感じでした。


H:力強いな、先輩の後押し…。


お客様:心強かったです。あと、愛荘町に新しくできたお店があって、オーナーが元々同じ店で働いていた人なんです。そのお店は知り合いの内装業者に頼んだと言っていたんですけど、多分ほぼ同じ時期に進めだして、同じ時期にお金借りたりして「大丈夫かな?」「大丈夫っすよね?」って言い合っていました(笑)
そういう人がいたのは、自分だけがなんか特別おかしなことしているわけじゃないんだって思えるだけで心強かったです。



――担当の印象

H:初めての時は古川と1対1でしたよね。そこから物件が決まり、私が参加させて頂いた形でしたね。


お客様:そうでしたね。妻とずっと言っていたんですけど、テナント工房さんだけではなく、物件探すときの不動産会社さんや関わった業者さん、俺ずっと当たり引いてるなぁって。


S:嬉しい。


お客様:こういうのってやっぱ相性やと思うんで。印象って言ったら、ほんまに当たり引いたなぁって…。


H:嬉しい。もう2人が優しいから甘えてばっかりでした。


お客様:どの業界にもすっとんきょんな答えしか返って来ない人とかもいるじゃないですか。でもちゃんと「こうした方がいい」とか、経験があるからこそ「ここはお金を削れるけどここは削らん方がいい」とか言ってくれる。自分らの希望を押し付けるだけではやっぱりあかんと思うんで、希望を取り入れて、結果素敵な店ができたので、すごく良かったです。


S:嬉しい、ありがとうございます。


H:私のお客様の印象は落ち着かれていて、でも話していたらめっちゃ喋ってくれはるから、めっちゃ嬉しい!ってなっていました!基本はお客様メインで打合せも進めていましたが、奥様も大事なとこは突っ込んでくれるので、いつ奥様が話に入って来るかな…あ、来た!ってなっていました。(笑)お二人の雰囲気がかわいいな、好きやなって思っていました。


S:打ち合わせも楽しかったです。お店の名前聞いた時にも、めっちゃかわいいって思って。


H:そう!猫ちゃん好きっていうのもあってね!


S:ロゴも見せて頂いた時もめっちゃかわいいって言っていたんです。お客様のお名前と、食べるときの効果音からHAMUHAMUっていうのがまた良くて、響きもかわいいし、素敵やなと思ってました。


お客様:やっぱり響きで覚えやすい名前にしようって話していましたね。


S:お子さんでも覚えやすいようにって確かおっしゃっていましたよね。


お客様:おしゃれな名前をつけるより、マークが猫なので「猫の店」とか「ハムハム」の方が言いやすい印象があるなと思ってつけました。


S:覚えやすいって言いやすいってのも良いですよね。


お客様:そうです。変に格好つける様なガラじゃないなって妻と話していて、○○製パン所みたいなどストレートな名前も違うよなっていうのもあって。いろいろ相談した結果、「HAMUHAMU」になりました。


H:いや、ほんまに良いと思います!

※本対談に記載の内容は取材当時のものです。(2025年6月)

※後編は8月中旬に配信予定です。