Episode.58 老犬ホームnorn様(後編)


兵庫県神崎郡に開業された「老犬ホームnorn」様。ご自身が介護の必要な保護猫と暮らす中で、「頼れる場所がない」という現実に直面したことをきっかけに開業を決意。実務経験を積むために新たな業界へ飛び込み、約3年の準備期間を経て理想の施設を実現されました。後編では、工事中のエピソードやお店をオープンされてからのお話し、今後の展望などについて詳しく伺いました。 前編はこちらからご覧ください▶▶Episode.57 老犬ホームnorn様(前編)


――良かった提案

お客様:初期段階から壁色を変えたデザインやりたいってTさんが仰っていて、そこから私もイメージが膨らんで、理想のブラウン系になってめっちゃ良かったです!打ち合わせも女性3人で楽しかった!女子会でした!


T:楽しかったですね!打合せも!


お客様:堅苦しい、敷居が高すぎる内装は嫌だったんですが、ちょっと高級感ある雰囲気にはしたかったんです。ちょうどいい塩梅を探りながら進めてもらいました。


T:窓は絶対おしゃれにしたいって思ってました!


お客様:そうそう!最初のデザインイメージを提案頂いた際に、アーチ状の壁に窓があってそこから芝犬が顔を出してるイメージを作ってくださって「好きーー!」って思いました。絶対大好きな内装にしてくれると思って安心していました。


O:最初のそういう提案も喜んでいただけて嬉しいですね。


T:ありがとうございます!


お客様:窓とかドアのデザインは自分では発想になかったので、すごく気に入ってます!あと受付の壁のデザインもめっちゃ好きです!


O:お客様の雰囲気に合ってますよね。


お客様:雰囲気が柔らかくなって嬉しいです。どうしても介護施設って清潔に保とうと思ったらできるだけシンプルで殺風景な感じになるかなって思ってたんですけど全然そんなことない!


T:そうですね。温かい気持ちにもなれます。私が気に入っているのは外観にある足跡!


お客様:わかります、めっちゃいい!初めはシンプルな丸い肉球だったんですが、リアルな形の方が可愛いって提案してもらって。


T:大きさもどれくらいがいいかめっちゃ確認しました。白い壁に肉球が入るのでインパクトにもなるし、お店の目印ですね。


お客様:インスタとかホームページとかやるときにベースのカラーを肉球の茶色と受付のモスグリーンみたいな色にしようって思っています!


O:素敵です!

取材は老犬ホームnorn様におじゃましました!
(右側からお客様、設計S、オンライン参加の営業O)

 


――うまくいかなかったこと

お客様:この家を耐震診断してもらった時に、この家の精度が低すぎたので補強した壁を建設した方がいいって言われてたんですよ。強度を上げてもらうのに窓があんまり取れなかったんです。電気を消しちゃうとちょっと暗いのと、外から直接ここの部屋はドーンと見えないことですかね。


T:そうでしたね。


お客様:あとは自宅側ももっと窓を増やしたかったが、耐震と予算の関係もあって難しかったんです。受付ももうちょっと広くしたかったかなとは思いますが、全然広いし特に問題はないです!



―印象に残っているエピソード

O:私が担当していて印象に残っているのは、今回の大工さんがすごい丁寧だった。大阪の大工さんだと金額が高くなっちゃってので初めて姫路の大工さんにお願いしたんです。それがすごい当たりで、めっちゃ丁寧に工事してくれました。


T:まだ若かったですよね、いい人でした!


O:あとお客様のご家族がいつもお菓子とかをくださったのも印象的。工事中も自宅に住まれてはるから、常に気を使っていただいて!ありがとうございました。


お客様:いえいえ!私が印象に残っているのは打合せ。ここに引っ越してきて、お店ができるギリギリまで前職の仕事を辞めれなかったので、大阪で働きながら打ち合わせとかしてくださってました。OさんとTさんは私の会社の近くまで来てくださって、私は昼休み抜けて無理言って時間を合わせていただいたきました。


T:そうでしたね!休みがなかなか合わなかったんですよね。


お客様:そうそう。この日が休みっていうよりはペットホテルが暇な日が休みっていう感じでしたので…人手不足だったし、無理やり雇ってもらって経験を積ませてもらってたので、自分の都合でやめられなくて…


O:他のお客様でもどのタイミングで言おうみたいな方も結構いらっしゃいますからね。


お客様:そうですよね。

看板犬のローズちゃんもここから参加


――オープン後のお客様の反応

お客様:まだお客さんとしては来られてないんですけど、見学は結構来られてて、皆さん入った瞬間びっくりしてくださいます!あんまりこんな綺麗にやっているところがないみたいで、「わー!」って第一声皆さん言ってくださる。


T:それは嬉しいですね!


お客様:あとは外観にある肉球のおかげで、たまたまお店の前を通った人が声かけてくるんです。田舎なのもあって「なんか可愛い店ができたけど、ここは何なんやろう?」「あんなかわいい肉球のマークあるけど、子供のお店かなんか?」とか!謎のお店にしては外観かわいいから話しかけやすいんでしょうね!(笑)


O:へー!そうなんですね!


お客様:近隣への宣伝効果もめっちゃあるなって思っています!


T:近所の方からお店が広まっていくのはすごく大事だと思います。話題になるっていうのが大事なので、そういった声がこれからもっと増えていくと嬉しいですね!


――お店のPR・今後の展望

お客様:お店の売り上げの面から考えたら、人間の老人ホームと一緒で老犬が長く入居してもらえるのが一番いいんですけど、それだけじゃなくって。私は人助けの意味も込めて開業したんです。「ちょっと介護疲れたな」っていう時に、飼い主さんが自分の時間を作るために預けるような使い方を是非してほしいです。「預ける」という行為に罪悪感を持ってしまう飼い主さんって多いと思うんです。「完璧に介護しなきゃ」っていう意識は老犬だとどうしても強くなってきちゃう。


お金をかけずにシンプルな内装、設備にすることもできたけど、ちょっと高級感のある、明るくてきれいなところにしたのは、ワンちゃんにとってもお出かけの気持ちを持ってもらいたいから。もっと飼い主さんは頼ることを気軽に考えてほしいなと思ってます。ワンちゃんにとってもリフレッシュの意味も込めて、気軽に遊びに来る感覚で預けてもらえたら嬉しいなと思います!


T:老犬だと目が離せなかったりしますもんね。飼い主さんの時間がすごく取られちゃう。


お客様:そうなんです。介護にどんどん完璧を求めてしまうので、体力的にも精神的にも気づいたらめちゃめちゃ追い詰められてるんです。自分がそうでした。


O:実際の体験から開業もされていますもんね。


お客様:そうです!あと私は老犬ホームで一緒に暮らしてるので、24時間介護が必要な子でも預かれますし、広いドッグランもあります!一般的なドックランって他のワンちゃんがいると、なかなか遊びにいけない子も多いと思うんです。でもここだと、のんびり自由に過ごしてもらえます。別に走らなくてもいいし、ただお昼寝するだけでもいいんです。


T:めっちゃ素敵です。飼い主さんはそう言ってもらえると安心します。私も猫を飼っているので飼い主の目線で言うと、24時間見てもらえて、広い部屋、ドックランがあるなら絶対預けたい!


お客様:ありがとうございます!真夏でも雨の日でも全然運動もできます!小型犬から大型犬まで預かれますし、 防音室も作ったので、夜中に鳴いちゃう子とかでも預かることは可能です!


O: めっちゃ安心ですね!


お客様:建物が完成したタイミングでお泊まりしたことないワンちゃんが、ちょこちょこ遊びに来て、とりあえずここの施設に慣れる練習をしている子もいます!利用するしない関係なく、遊びに来てもらう、見に来てもらうだけでも、何かあった時に少しでも慣れてる場所があれば飼い主さんもワンちゃんも安心感が全然違うと思います!

※本対談に記載の内容は取材当時のものです。(2026年5月)