Episode.29 ROYAL HAWAIIAN CAFE THE PINK 様(前編)
――開業のきっかけ
お客様:僕、いろんな事業してるんですけど、せっかく琵琶湖が滋賀にあるんで、琵琶湖を県外の人とか、もっと大きく言えば世界の人たちにアピールしたいなって、ずっと思ってたのがあって。県外で海沿いとかやったら、普通のレストランじゃなくて、ビーチの近くにおしゃれなカフェがあったりとか、バーベキュー施設があったりして、僕も好きやし、やっぱそういうとこ行くんですよね。でもいざ滋賀県に県外から友達が来てくれた時に、どこで遊ぼうかってなっちゃうんですよね。それが、ないんやったら作りたいなっていうのが野望のきっかけで。
たまたま4年前ぐらいに、琵琶湖のビーチ付きの土地の話が入ってきて。そこで、マリーナ事業とカフェと、土地も広かったんでグランピングをしたいなって思って進めてたんです。 レセプションパーティーでも話したけど僕、弟がおって。弟と、そういう事業しようって進めてる中、弟が急死したんですね。弟とめちゃめちゃ仲良かったし、1年ぐらい落ち込んで、なかなか前に向けへんくなって。でも1年過ぎたぐらいからこれじゃいかんなって思い始めて。「あいつとやろうと思ってた事業、もう一回やってみよう」っていう思いになって、そんな感じで土地探しから始めていって。でもなかなかビーチ付きの土地ってない。だったら湖岸から、湖周道路を一歩、内に入ったとこだったら、田んぼとかいっぱいあるんで、そういうとこを買ったり借りたりして、コンテナ積んで…って考えたんです。積んだら、上から琵琶湖見れるから。
設計Y(以下Y):確かに。
お客様:カフェとバーベキュー施設を計画して、銀行とも話して、土地探しながらコンテナの業者が三重にあったんで、そこにもちょっと話聞きに行ったりとかしてて。でも結局調べていけばいくほど、滋賀県の厳しさっていうか、琵琶湖の景観法や条例でやっぱり建てれへんとか、ここは農業しか出来へんとかって行き詰まったんですよね。その行き詰まった矢先に、たまたま僕の友達がこの店舗の隣のマンションに住んでて「前空いてるで」って話になって。僕も滋賀に住んでるけど、ここに来ないから知らんくて。
営業H(以下H):なかなか来ないですよね。
お客様:こんなんあるんってなって、まずは画像で調べてたら、テラスも広いし、店舗もあるし。まさに僕がしようと思ってた、バーベキューができて、おしゃれなカフェレストランがあって…っていうのがこの店舗やったらできるやんって。しかも賃貸で出来るから、より現実的な話になった。すぐ不動産屋に話しに行ったら、やっぱり人気物件で、あちこち県外からも含めていろんな人が借りたいってなってるって聞いてこれはまずいぞって。とりあえず、まずオーナーさんに会わせてくれってお願いして。不動産屋の社長がオーナーなんやけど、担当してくれたのが、たまたまその不動産屋の息子さんで。でも「社長頑固やから思ってるようなオシャレなものは、多分なかなか、うんって言ってくれないかもしれない」って言われてて。でも「一回とりあえず会わせて貰ったら、分かってもらえるように頑張って話しするから」って言ってお会いさせてもらって。
そこで話していくに連れて「若いのに頑張ってるんやな」って話になって。僕は、情熱が人の心を動かせると思ってるんで、こんなしてあんなしたいっていうそんな話をしたら、「じゃあ君とやろうか」って言ってもらえて。この店舗が借りれへんかったら、今回の事業はできなかったんで、まずはここを借りれたっていうのが大きなきっかけですよね。いろいろ巡り巡って、最初の場所探しでここ空いてるって教えてもらえて、オーナーと喋って貸してあげるよって言ってもらえたっていう感じですかね。
H:巡り合わすのもすごいけど、それをそういう風に持っていくのも。引き寄せていってる感じしますね。
Y:引き寄せ力は、もう半端ない。初めて会った時のインパクトも、すごかったですよ。
お客様:ほんと?
Y:滋賀にハワイを作りたいんやって聞いたとき、「何を言うてはるんや、この人は」って(笑)
H:そんな夢みたいなことあるんやって思いました。
Y:けど、その情熱とか伝わってきて、ほんまに真剣に思ってるんやなって。もうここまで振り切った発想の人って、なかなかいないんで、すごいなって思ったのが一番最初の印象ですね。
あと、レセプションパーティーの時に初めて聞いた弟さんの話も、僕ら、打ち合わせの時とかには全然聞いてなくて。最初に言ったら僕らにとってプレッシャーになるからって、あえてそれを隠してくれてて。それで最後のレセプションパーティーの時に言ってくれたんやなっていう、その優しさとかが、もう、すごいというか、何と言うか…。
H:何とも言葉にできひん感情になります、なんかすごい。
お客様:いやいや。弟はね、今こうやっておらんけど、また頑張ろうってなった時に、トントン拍子に事がうまいこと進んでるって、やっぱり応援してくれてるからと思ってて。場所決まりました、店舗決まりました、銀行と話して予算も決まってきました、ってなった時に、工務店どうしようかってなったんですよ。僕の知ってる工務店は上手なんですけど住宅専門やから、僕がしたい店舗の発想を形にするのはどうしても難しいって話になって。正直ちょっと困ってたんです。
そこからの紹介で、違う工務店さんとも一回話したんですけど、クエスチョンな部分もあって。で、そんな風に事が進んでいく中のギリギリのギリギリで、紹介してもらったんが匠工房さん(テナント工房)。弟の名前がタクミって言うんです。うわ、入ってきたなと思ったんですよ。僕らがやろうとしている事業を今から一緒にやるぞって感じて。それがもう、びっくりしたっていうか、ありがたいなと思って。
(左から時計回りにお客様、弊社設計Y、弊社営業H)
※お客様のご要望でお顔が写らない写真を掲載しております
――テナント工房に決めた理由
お客様:さっきも話したように、最初は知人の紹介でコンタクト取らしてもらったんですけど、でも本当にお世辞抜きで、お二人含む皆さんに、すごい協力してもらって。僕、いろんな分野の仕事でも、絶対、無理難題言うんですよ(笑)
Y:やと思います(笑)
お客様:やっぱり無いもん作りたいんで。ここにあるもので、二番煎じは嫌やから、一番にやりたいって思いがある。あんなんしたい、こんなんしたい、できる?っていうのを、いろいろ調べてもらって、動いてもらって。そこは、ほんまに感謝してて。その協力がなかったら、こんな良い店舗にはなってなかったんで。なんぼ僕の頭で考えてたとしても、形にする人がいなかったら、実現しないじゃないですか。他の分野でも大事にしてるとこなんですけど、上手くフィーリングが合って、自分の頭の中を理解してもらって、形にしてもらえるっていう。それが今回、初めてお付き合いさせてもらった工務店さんですけど、ほんまにすごいありがたかったなと。
H:発想、一回一回、めっちゃワクワクしましたよ、毎回もう。
お客様:ちょっとぶっ飛んでたでしょ、次は何を言い出すんやろって(笑)
H:でも想像したら、これあったら、確かにもっと映えるわ、ないとむしろあかんわ、ぐらいになっていくから(笑)
お客様:いやいや。だって「もう無理」って言ってくれへんかったから(笑)そこがありがたいなと思ってて。中には、いや、こんなんもう無理ですわ、って言うとこもあるとは思うんですけど、そういうとこは、僕、極力付き合いはしないようにしてて。やっぱり何かしら、ああしようかこうしようか、って言ってもらえる人たちと仕事したいなと思ってて。こっちから頼むわと言う前から、二人がメインとしてちゃんと動いてくれてたんで、ありがたかったです。
Y:僕らも、ワクワクしながらやらせてもらってたんで。確かにどうすんのやろって思う時もありました。
H:でも、職人さんも、だんだんノリノリになってきて(笑)これやったらこうしとかなあかんやろ、ここをちゃんと見栄え良くしとかな、みたいなことをちょいちょい言ってくれる。
お客様:それは感じたな。
Y:本来こうやって仕事をしていくもんなんやなって。みんなワクワクしながら。やっぱりそれは、このお店やから、みんなワクワクして、できたんやと思います。
お客様:いいチームワークになってきた、ってことですよね。みんな意識が高まったってことですよね。
H:ほんまに高まりました。女優鏡一つでも、めっちゃみんな楽しみにしてて。付いたか?大丈夫やったか?って聞かれてました。
お客様:この滋賀県の田舎っていう、こういう店舗がないから、余計にみんな何か新しいことをするっていうことで、チャレンジしてもらった部分もあると思うんで、職人さん含めて、楽しく仕事していただけたんやったら、僕が一番ありがたかったかなと思います。
Y:めちゃくちゃ楽しかったです。
お客様:それでいいモノが、やっぱりできていくと思うんで、ありがたいですよね。
―― 開業まで不安だったこと
お客様:正味ゼロですね。
Y:僕も、お客様が不安を感じてる雰囲気全然ないなと思ってて。その理由めっちゃ気になってました。
お客様:全然ないですね。だってゴールは決まってるんで。大事にしてるのは、コンセプトがぶれないこと。やっぱりこうかな、ああかなって迷うと、もう絶対いいモノ出来ないと思ってるから。僕は、もう絶対これするって決めたら、そのコンセプトぶれさせずに、スタートの時点から頭にゴールがあって。そこに向かって、オープン日が決まってるから、順番にここの段取りしていってもらって…っていうところさえスムーズにいけば、どうもなかった。途中バタバタした時もあったと思うんですけど、その辺りはうまいことサポートしてもらえたんで。
Y:いやいや、もう、こちらこそ。
お客様:だから僕は何も心配しなかったです。二人が頑張ってくれたんで、ほんとにありがたいですよね。
Y:僕らもめっちゃ助けられましたしね。
H:ほんまに。お客様の胸がもう広過ぎるというか、なんか心が広過ぎて。
お客様:ほんまですか。いやいや。
H:ほんま優しいし、大人やし。
Y:「ほんま優し過ぎる」って恋してんのかな?ぐらいのトーンでいつもHが言ってました(笑)
お客様:ほんと?(笑) でもね、開業まで不安だったことがゼロって言えたっていうのは、それはやっぱり皆さんが頑張ってくれたからこそやと思うんですよ。そこは改めて声を大にして言いたい。そこがちょっと不安やったら、僕も大丈夫かなってなるじゃないですか。これ任せててええんかなって。毎日現場通ってこっちが指示しやなあかんとかっていうのが、別に僕がしなくてもちゃんと管理してもらえたから。もうほんまに、こっちは全然心配することがなくいけたんやと思いますね。
H・Y:ありがとうございます。
――担当の印象
お客様:お二人とも頑張り屋さんで熱心なんで。もうそこに関しては、好印象でしかないですよね。遅い時間も駆け巡ってもらって。これちょっと調べてって言ったら、すぐ調べてもらえたりとか。さっきの話とつながるんですけど、そういうところが安心して任せられるっていうところやったんで。今回飲食業初めてやから、専門的なとことか、僕も分からんことだらけやったんですよ。でも、ほんまにそこのサポートのおかげで、ほんまにスムーズに事が進んでいったなと思ってて。その辺りは、もうほんとに感謝しかないんで。
Y:そう言ってもらえて嬉しい。
お客様:ほんとに、一切、今まで不安・不満もなく、ゴールまで、この店舗がまず完成するとこまで、連れて行ってもらえたなって思ってて。
H:絶対至らないところもあったのに、ありがとうございます。
お客様:文句の付けようがないです。
H・Y:ありがとうございます。
※後編は8月下旬に配信予定です。