Episode.31 小林歯科医院 様


三重県津市にある「小林歯科医院」様。前医院をお父様から引き継がれ、弊社にて改装工事を行いました。改めてテナント工房を選んでいただいた理由や改装後の皆様の反応などを詳しくお伺いしました。


――改装のきっかけ

小林院長:きっかけは、ちょっとネガティブな原因なんですけど、僕がカナダいる時に父が網膜剝離になって「帰って来ない?」って話になって。それで帰ってきたら(父の医院を)改装せなあかんねっていうのがきっかけですね。


設計Y(以下Y):カナダって結構長い間行っていました?


小林院長:カナダはちょうど3年ぐらいいました。2019年からちょうどコロナの時はずっと向こうにいましたね。


Y:LINEの写真とか見てると楽しそうな写真があるなーって。


小林院長:そうですね、「遊びに行ってたの?」ってみんなに言われるんですけど、一応仕事でした。(笑)

取材は小林歯科医院様におじゃましました!(左側から営業U、小林院長、設計Y)


――問い合わせのきっかけ、決めた理由

小林院長:これはご紹介ですね。歯科機器メーカーさんの。


営業U(以下U):ご紹介で打ち合わせに入らせてもらったんですけど、決定していただいた理由、プランの提案であったり、コスト、営業マンとの相性、会社との相性とか。先生が総括されて、決めていただいた理由を聞いてもいいですか?


小林院長:決めた理由は、最初のパース図、見た時の感じ。なんていうんですかね。言葉じゃ難しいですけどね、いいね、いい感じやなって思った。


U:ありがとうございます。


小林院長:もちろん金額もね。世の中が高くなってる中で。


小林院長:ですよね。ある意味いい時期だったかなとは今思いますね。ギリギリのタイミングだったんだろうなと。



――開業まで不安だったこと

小林院長:これはね、全部不安でした。何もかも不安。不安しかない。いまだに不安しかないですけどね。


U:今回フル改装なので、先生も建てた時がどうだったのか分からないんで、建築的な不安っていう部分はあったのかなと。途中で、前院長のお父様もお母様も「えっ、えっ」って言っておられた。お父様お母様が「これで合ってたっけ?」って言われると次は小林院長が「え?」ってなられて。


小林院長:僕のいない時があったんでね。


U:そうですよね。見るたびに、住居は後ろにあるので、やっぱりいろんなものがなくなって、天井も落として、床も部分だけやったのに全部取ってしまってみたいな。


小林院長:一時期、土見えてましたもんね。下初めて見たなみたいな。僕の記憶があるのは歯医者になっている時しかないから。1歳の時にできてるんで。


U:その時からお父様もずっとやっておられて。今回、変えるとなったら全部取らなあかんくなって。


小林院長:全部が剥いじゃって。「あっ、こんなんになっとったの?」みたいな反応しかない。


U:でも、ありがたかったのは構造駆体が非常にしっかりしていたっていうこと。なので改装に当たって安心して工事進められてたっていうのはあります。


小林院長:はい。いつも、それお話しされてましたよね。


U:これ全面やり替えるとめちゃめちゃコストかかるんですけど、基本部分を活かしながら、デザインさせていただけたかなと。


小林院長:それは提案していただいてよかったなと思います。結局、我々はデザインはあんまりよう分からんので。時には、ここはこっちの方を活かした方が見栄えいいんじゃないみたいなことを言ってもらえてよかったです。


U:私らとしては、やたらめったらコストをかけるんじゃなくって、使えるものは使って。従来の患者様、いわゆる、前院長のお父様の患者様が来院された時、雰囲気が変わり過ぎると違和感を感じられてしまう。中を見てしまうと、すごい皆さん「ほえー」ってなっておられますけど。


小林院長:中はすごい綺麗になったなって、皆さんにすごい言っていただきまして。


U:でも、外観も雰囲気が変わったので。そういった意味では、よかったかなと思います。



―― 担当の印象

小林院長:Uさんにはすごいしっかり説明してもらって、いろいろ頑張ってもらって、親身に対応してもらったなと思います。


U:ありがとうございます。Yは設計ということもあって、基本内勤になってしまうので、ちょこちょこと来ていたものの、ご提案の時と、打ち合わせの時と。先生との接点があまりなくて。


小林院長:3回、4回ぐらいですね。


Y:そうですね。実際、初めてお会いしたのも小林院長とUが結構関係性ができていた頃からだったんで。小林院長がUと初めてお会いした時の印象聞きたいです。


U:元々医療機器メーカーの担当からの紹介だったので、見ず知らずの人ではなかったので安心感はあったんじゃないかなと。


小林院長:そうですね(笑)でも、デザインがほんとによかったんで。Yさんにデザインしてもらって。


Y:いやもう、Uのアイデアとかも取り入れて。(Uは)やっぱりメディカルの経験が多いんで。細かいところとかの気付きとかもすごいですね。


U:ドクターの要望はもちろん反映させていただきますが、結果的にそれが使いづらいとかやりづらいってこともある。日々進歩しているので、以前は主流だった方法が変わることもあるので、そこも見据えて使いやすいデザインを提案させてもらっています。でも今回、小林院長のご要望が「患者様がリラックスできる空間の提供」だったので、そこの想いを踏まえてご提案させていただきました。


小林院長:歯科をずっと作っているっていうのは、結構大きいですよね。歯医者って独特だと思うんで。


U:ありがとうございます。



――よかった提案

小林院長:大体良かったんですけども。


U:ありがとうございます!!


小林院長:大体よかった。でも、受付の電気はほんとに僕は好きで。


U:めっちゃこだわっていましたね。


小林院長:カーテン開いてると、交差点からずーっとあのライトが見えてて。母親も「なんか綺麗なライトやな」と思ったら、うちのライトやったみたいな(笑) 言われると確かに、自分でも車で走ってる時に、あのライト綺麗やなと思ったら自分の歯医者で、わっすごいなと思って。


U:外から見て、来たいなとか、行きたいなと思わすのはやっぱ大事な部分なので。歯医者さんといえども、お客様・患者様に選んでいただく。津市って僕が知る限り結構激戦区。


小林院長:そうなんですよ、歯医者さん、多いっすね。津市全体で160医院あるんで。僕みたいに医院で登録が1個っていうのもあるから歯科医師会に入ってないとこもいれて結局おんなじぐらいあるんだろうなって。


U:そんな中から患者様が選べる中で、ここがいいっていう形で来ていただかないと。


小林院長:そうそう。


U:でもよかったです。そうやってよかった点がスポーンと出てきたのは嬉しいです。


小林院長:もう一個あります。器具出しのところはいいですね。あれは同業者の人も「あっ、これいいな」って言ってたんで。


U:ありがとうございます。


小林院長:あれ、便利ですよ。


Y:便利そうやなと思います。


小林院長:道具を出したい時に、あれごと持ってきて、「これが要る」って言えるんでね。チェアサイドね。昨日もそうだったんですけど、スタッフが持ってきて、カゴごと持ってきてくれるから。スムーズですよね。


U:診察時間短縮にもなりますし。そこ大きいですね、ほんとに。


小林院長:あと、僕が綺麗にしたい、ほぼ滅菌したいっていうのがあったんで。あそこから出したら全部滅菌してあるよねっていうのが大きいですよね。

※受付のペンダントライト


――うまくいかなかったこと

小林院長:ちょっと時間かかったなっていうのはありますけど。ただ、僕が融資下りるのも遅かったのもある。それぐらいです。


U:見えない部分のところで、工期の延長もお願いしたことも事実ですし、医院さんによって、お施主さんによって、さまざまなんですけど、工期に関してはいつもご相談させていただくことが多いですね。 掘ってみないと分からないというのがあって。他はそうやっておっしゃっていただいてありがたいです。ありがとうございます。



――印象に残っているエピソード

小林院長:床下の話はね。


U:そうですね。「えっ、そんななってんの」みたいな。ものすごい厚いスラブで、その中も配管通っとって、手作業で削(はつ)らなあかんかったので。重機が入らないんで。


院長:そうですね。


U:で、はつり機一つ持ってくるのも。ほんで、通さなあかんっていうのと、どこまで(配管が)あるか分からんっていうことが。


小林院長:現場と営業もめるよねって話。そりゃまあそうですねと思います。それは誰も知らないですからね。設計図にも載ってないですし。


U:そこは現場でのやりとり、ワーッてなってましたしね。


小林院長:僕もそこが一番残ってますね。誰の責任でもないんでしょうけど、むちゃくちゃ頑張ってもらっていたんだろうなと思いました。


U:職人さんも頑張っておられました。


小林院長:監督もほんとに。僕が監督にすごい無理言ってるところもたくさん、いまだ言ってるところがあるし。


U:監督は昨日会いましたけど、大笑いしていましたよ。「ちょっと大変やったんよね」言うて。最後はもういい形で笑い話です。


小林院長:ネタができて良かったです(笑)



――オープン後のお客様の反応

小林院長:反応はもうすごくいいですね。


U:いいですか!よかったです。ありがとうございます。


Y:めちゃめちゃうれしいです。


小林院長:「めちゃくちゃきれいになったな」って言われて。内覧会でも、機器良いのを入れているのもあるんでしょうけど「すごいいいね」って言ってもらえる。 銀行さんも、担当の方の同僚の方が「小林歯科いい、出来て綺麗、すごい良い機器も入っていいよ」みたいな話が銀行の中でも噂になってるというのを聞いて、それはすごい嬉しいなと。


U:むちゃくちゃうれしいな、噂になってるって。ありがとうございます。


小林院長:そこがほんとに自慢。


U:今までは当然お父様の患者様だけやったと思うんですけど、今、院長になられて患者さんの数としてはどうですか。やっぱ増えてる?


小林院長:結構増えています。だいぶ増えましたよ。母が、今まで長くいた技工士さんが「今まで昼寝できたけど、もう今、ようけ働かされとるから大変や」言うて(笑)


U:ええ意味でのうれしい悲鳴。そうやって仰っていただけるとよかったです。ありがとうございます。


小林院長:ありがとうございます。こちらもほんとに。



――医院のPR

小林院長:喋るの好きなんで。患者さんと、いろいろ喋りたいなと思っているんですよ。結局、信頼関係ないと上手くいかないんで何事も。


U:そうですね。


小林院長:僕が思っているのは、おんなじ方向を向いてやっていきましょうっていうのは、ずっと思ってるんで、患者さんと。 いきなり削られたとか、抜かれたってなるよりは「こうしよう、ああしよう」「こっちの方がいいんじゃない」「いやわたしはこっちの方がいい」とかっていうのを詰めてって、いい信頼関係で、一緒におんなじ方向を向いて、処置して、いいお口の中つくれたらなって。 僕だけじゃなくて、一緒に頑張ってもらいたいなっていうのがあるんで。 それはこっちからの思いとして伝えて、納得していただいた上で、一緒に処置に当たっていきたいなっていうのはあります。


U:他の医院さんと違って、僕が一番感じたのは、患者さんに近いなと思ったんです。 前院長が患者様、内覧に来られた時の接し方の距離感っていうのは、むちゃくちゃいい意味で、ものすごくアットホームやったので、これが小林歯科医院のいいとこなんやろうなと思って見ていました。 先生も柔らかいイメージ、僕は持っているので。 落ち着いて診察が受けられるなっていうのは旧医院でも僕は思ってましたけどね。 僕は小林歯科医院、どこの医院さんよりも、患者さまに寄り添ってる医院じゃないかなっていう気はしますね。


小林院長:それはホームページにも書いてますもんね。 それだけ距離が近くなってるのはありますね。 もう長く通ってもらっている人だから、そういうふうになって。


Y:打ち合わせの時も温かさを感じた。お客様とかじゃなくって、人に優しいのかなっていう。


U:温かさはほんとに感じますね。僕はいつもそれを思ってて。来させてもらったら、温かいなとか。そうやって患者さんに寄り添うっていうのは、一番の、僕はそこ大事だと思います。ぜひここは医院のPRで使用させていただきたい!


小林院長:そうですね。こっから頑張んなきゃ。


U:引き続きよろしくお願いします。


小林院長:今後ともお願いします。ありがとうございます。

※本対談に記載の内容は取材当時のものです。(2024年6月)