おしゃれな居酒屋の外観づくりとは?外装のコツと具体例を紹介

居酒屋は、若い世代からシニア世代まで、幅広い年齢層が足を運ぶ場所です。提供するお酒の種類や料理はもちろんのこと、その外観も実は非常に重要です。おしゃれな外観であるほど、足を運んでみようと思う気持ちが強くなるでしょう。

さらに、若い世代の客層にヒットすれば、SNSを介して、さらに店の情報を広めてもらえる可能性があります。そこで今回は、おしゃれな外観の作り方や注意点、具体例について解説していきしょう。

外観は店舗の顔

居酒屋の外観は、集客にも関わる大事な要素です。まずはその理由について、具体的に見ていきましょう。

第一印象は外観で決まる

居酒屋の集客は、外観で決まるといっても過言ではありません。第一印象というのはインパクトが大きく、人の頭のなかに強く残ります。

逆に言えば、外観がよくなければ印象に残りにくく、うまく集客できない可能性が高くなります。そのため、居酒屋に足を運んでもらうためには、外観にもこだわる必要があります。

とくに、最近ではSNSを使って飲食店を検索する人が増えています。おしゃれな外観であるほど、SNSで情報が広まりやすいため、集客に大きな影響をもたらすでしょう。

入店意欲につながるデザインが必要

通行人や、SNSやネット検索で居酒屋を見た人に、入店したいと思わせるようなデザインが必要になります。仮にお店に興味を持ったとしても、入店してもらえなければ集客にはつながらないからです。

居酒屋の中が見やすいように開放的な見た目を意識するほか、扉を広くする・扉を開け放して入店しやすくするなどの工夫が大切です。

また、メニューを書いた看板や、照明を有効に活用しましょう。字体やデザインを凝った看板にすれば、それだけでもおしゃれ感を演出することができます。

照明についても、電球の数やどこに光を当てるかによって、お店の印象をコントロールできます。外観を考える際には、このようなことをセットで考えることが大切です。

居酒屋の外観づくりのコツ

それでは、居酒屋の外観を作っていくときに、どんなことに留意すればよいのでしょうか。ここからは、外観づくりのコツについて詳しく見ていきましょう。

ターゲット層に合わせる

まずは、市場調査を行って、居酒屋のターゲット層を決めることが重要です。ターゲット層をしっかりと決めておくと、具体的な外観がイメージできるため、他店との差別化を図りやすくなるでしょう。

また、ターゲット層を決めるときは、ただ「30代女性」と設定するだけではなく「仕事帰りにふらっとひとりで立ち寄る30代女性」という風に、細かく設定しましょう。そうすると、外観のイメージをはじめ、提供するお酒や料理を決めやすくなります。

コンセプトを明瞭にする

コンセプトをはっきりとさせて、外観からもそれが見て取れる居酒屋は、ワンランク上のおしゃれさを演出することができます。

コンセプトの例は「スタイリッシュさを感じさせる空間」「女性がひとりでも入りやすい空間」「高級感溢れる居酒屋」などです。

たとえば、高級感を演出したい場合には、外観にはあまり文字を使わないように意識すると、洗練された雰囲気を作り出すことができます。このように、コンセプトに合わせた外観づくりを心がけましょう。

ただし、周辺に似たようなコンセプトの居酒屋がないかどうか、確認しておきましょう。なるべくオリジナリティがあるコンセプトにすると、ほかの居酒屋と差別化を図ることができます。

入りやすさを重要視する

居酒屋の中への入りやすさも、実は重要なコツです。外観がおしゃれでも、店内が見えにくいと様子が分からないため、お客さまが実際に中に入るのをためらってしまうことがあります。

そのため、開放的な扉や大きめの窓ガラスにするなど、お店の中の様子が分かるような外観にするのがコツです。

いっぽうで、店内にいるお客さまのなかには、外から通行人に見られるのが不快に感じる人もいます。その場合は、窓ガラスの外に植物を植えるなど、工夫をすることで対策ができます。

また、入りやすさを重視した結果、内装とのイメージがかけ離れてしまうことがあります。入店したときにお客さまが違和感を覚えてしまうため、特別な理由がない限り、外観と内装のイメージ・コンセプトは統一していくことをおすすめします。

適切な照明を考慮する

照明も、コンセプトに合わせて設定しましょう。たとえば、店内を落ち着いた印象にしたいのであれば、明るくなり過ぎないように設定しましょう。

また、温かい雰囲気を演出したいのであれば、暖色系に設定するのがベストでしょう。さらに、庭や木々を照らすように配置すると、細部まで手が行き届いた印象を与えられるため、高級感を演出できます。

このように、照明ひとつでもお店の印象ががらりと変わるため、細かく設定しておくことをおすすめします。

インパクトを持たせ差別化を図る

どれだけ提供しているお酒や料理が美味しくても、外観のインパクトが薄いと印象に残らないため、集客はおろか、お店をそもそも知ってもらうことができません。

いっぽうで、外観にインパクトがあると通行人の目を引くだけでなく、人の記憶にも残りやすいため、集客につながりやすくなります。SNSを使っている人の目にも止まりやすいでしょう。

看板やお店の扉を独自性のあるものにしたり、外壁や照明を凝ったりすることで、インパクトを持たせることができます。しかしただ派手にするだけではなく、コンセプトに合わせて統一感を崩さないようにしましょう。

メニューがわかりやすい看板を設ける

看板は、お店のコンセプトやメニューをひと目で知ってもらうためのツールです。お店でどんなお酒や料理が食べられるのか、価格帯はどれくらいなのかが分からないことには、入店しようという気持ちになりません。

そのため、看板でコンセプトやメニューが分かるようにする必要があります。また、売れ筋のものや、おすすめメニューなども看板に記載しておくとよいでしょう。

また、看板はコンセプトに応じて作りましょう。たとえば、大衆的な居酒屋がコンセプトであるならば、目立つ大きな看板がマッチするでしょう。

いっぽうで、路地裏にあるような静かな居酒屋がコンセプトであるならば、最低限の情報は記載したうえで、サイズや照明を抑えたほうが雰囲気に合っているでしょう。

見落としがちな注意点

続いては、おしゃれな居酒屋の外観づくりにおける注意点について見ていきましょう。

スムーズな導線を意識する

外観を凝るあまり、居酒屋への導線が悪くならないように意識することが大切です。まず、お店の入り口は大きいほうがおすすめです。入り口が小さいと、お店自体も小さいように感じることがあるからです。

さらに車での来店を想定する場合には、駐車場への停めやすさや、駐車場からお店までの入りやすさも検討しましょう。とくに駐車場のスペースが小さいと、女性は足を運びにくくなるため、対策が必要です。

また、駐車できる台数が少ないと、それだけ売り逃してしまうことになるため、台数の設定も重要だといえるでしょう。

メンテナンスのしやすさを軽視しない

おしゃれな外観づくりに成功したとしても、その後掃除が行き届かずに、清潔感や美しさを保てないと、マイナスポイントになりかねません。

そのため、とくに外観のなかでも大きな割合を占める外壁については、メンテナンスしやすい素材にすることをおすすめします。タイルやサイディングは、汚れが付きにくい素材であるため、検討してみましょう。

また、グレーやブラウン、アイボリーなどの色は、汚れが目立ちにくいとされています。汚れはだいたいが淡い色であるため、それらの色であれば上手く馴染むからです。このように、外壁の色を工夫するのもよいでしょう。

お店の入り口は、レンガやタイルにしておくと掃除しやすいでしょう。掃除が行き届いていると、清潔感のある居酒屋だと認識してもらいやすくなります。

居酒屋デザインの一例

ここまでは、外観づくりの大切さや、外装のコツについて解説してきました。それでは、実際の居酒屋デザインについて、例を見ていきましょう。

赤提灯で下町風を演出

赤提灯を用いたデザインにすると、和風テイストになり、下町感を演出することができます。大衆居酒屋など、人が賑わっている居酒屋にしたい場合にはぴったりのデザインでしょう。

赤提灯があるだけで、親しみやすい雰囲気になるため、居酒屋に足を運んでみようという気持ちになるかもしれません。

また、赤提灯は目立つため、居酒屋の周知・集客にも一役買ってくれるに違いありません。宣伝効果が高いため、SNSでも広まりやすいというメリットもあるでしょう。

落ち着きのある和モダン

和モダンとは、和風なテイストと現代風のデザインを組み合わせたものです。壁の素材に珪藻土や白壁を取り入れることで、和風テイストを演出することができます。

そこに、洋風の素材を組み合わせるだけで、おしゃれで落ち着きのある和モダンテイストの居酒屋になります。

和モダンといっても、定義があるわけではありません。そのため、和モダンというとアースカラーのような自然で穏やかな色を使うことが多いですが、好きなようにデザインを組み合わせることができます。

旅行気分を楽しめる沖縄居酒屋

沖縄風の外観・内装の居酒屋は、まるで沖縄へ旅行に来たかのような気分を味わうことができます。シーサーや珊瑚など、沖縄ならではのオブジェなどを置くと、さらに沖縄感を感じられるでしょう。

お店の看板にも、ハイビスカスやシーサーを描くなどして、沖縄居酒屋であることをすぐに見て分かるようにしましょう。日常の喧騒を忘れて、居酒屋で楽しめるように、沖縄感満載の外観デザインにすることをおすすめします。

開放的な立ち飲み屋

立ち飲み居酒屋では、開放感があるほうがおすすめです。入り口が開放的であると、ふらっと店内に足を運んでみようと思う人もいるでしょう。また、お店の中が活気に溢れていたら、つられて一杯お酒でも飲んで帰ろうかと思うかもしれません。

そのため、とくにコンセプトに反しないのであれば、立ち飲み屋の場合は、開放感がある外観デザインにすることをおすすめします。

女性同士で入りやすいカフェバー風

女性同士でも入りやすい雰囲気を出すためには、柔らかな雰囲気になるウッド調の外観にするとよいでしょう。外壁やメニュー看板をおしゃれにすると、女性の関心が向きやすくなります。

また、入り口には装飾品を雑多に置かず、清潔感があるようにすることがポイントです。待合スペースを施工して、待ち時間も快適に過ごせるように配慮した空間づくりもよいでしょう。

また、お店の様子が分かると安心して店内に足を運べるため、窓ガラスを設けるなどの工夫をしましょう。ただし、外から丸見えだとプライベートを保てず、嫌がる女性客もいます。くもりガラスを活用するなどして、対策するとよいでしょう。

懐かしさのある昭和レトロ調

レトロ調の居酒屋では、手描きの看板や、外壁を少し古びたような塗装にすると、昭和感を演出することができます。

看板だけをレトロにしても外壁が現代風であると、統一感がなくしっくりきません。昭和なら昭和と、同じ時代で外観デザインに統一感を出すことがポイントです。

外国気分を味わえるパブ風

外国気分を味わえるパブ風居酒屋では、外国風に装飾した看板や、外壁は英国風のタイルを選択するなど、外国を表現できるような工夫をするのがおすすめです。

照明を暗めに設定すると、実際のパブのように見えるため、外観デザインでは照明にもこだわりましょう。

大人の隠れ家的居酒屋

隠れ家風の居酒屋は、入り口の入りやすさは重要ではありますが、店内がしっかりとは見えないデザインにしましょう。お店の中がまったく見えないと足を運ぶ気持ちにはなれないものの、少しだけ見える状況であると、気になって覗いてしまうものです。

中で食事をしている人にとっては、落ち着いて飲食ができる空間になります。そのため、外観デザインとしても落ち着いた外壁の色や照明に統一するとよいでしょう。

特別な日にも使える高級割烹風

特別な日にも使える高級居酒屋を演出するためには、なるべく閉鎖的な外観にしましょう。あまりにオープンな外観であると、せっかくの特別な日に落ち着いて食事をすることができないからです。

落ち着いた色・質感の外壁と、暗めの照明にすると、より高級感を出すことができるでしょう。

まとめ

居酒屋の第一印象は、外観で決まるといっても過言ではありません。まずは「30代女性がひとりでふらっと立ち寄る居酒屋」など、居酒屋のコンセプトやターゲット層をしっかりと設定してから、入り口の入りやすさや看板、照明を考えていきましょう。

外観デザインを考える際には、スムーズな導線にすることや、外壁などのメンテナンスのしやすさも考慮する必要があります。見落としがちなポイントであるため、念頭に置いておきましょう。

このように、居酒屋の外観デザインは、さまざまな要素が絡み合っており、その結果、入店したいと思う居酒屋がつくられています。コンセプトやターゲットにマッチングしたおしゃれな外観デザインによって、居酒屋の集客にもつなげていきましょう。