Episode.12 割烹&ART うら郷 様


大阪府の福島区にある割烹&ART うら郷様。ご主人が和食の料理人、奥様が絵画を描かれるアーティストで、それぞれの夢が融合された新しいカタチのお店をオープンされました。開業のきっかけや弊社を選んでいただいた理由、今後の展望などを詳しくお伺いしました。



――― 開業のきっかけを教えてください。

旦那様:高校卒業後から料理学校に行って、約20年、料理の世界でやってきたんですけど、最初からいつかは自分の店を持ちたいと思っていて。 チャンスはずっと探してて、35歳ぐらいになってそろそろお店やろうかなって。 ただちょうどコロナ禍になって、物件もないし、いったんストップしてたんですけど、 良い物件が出たんで問い合わせしました。だから夢ですよね、きっかけというか夢だったので、元々やろうとは思っていたことだったので、タイミングが合った感じですね。


スタッフO(以下O):じゃあ学校卒業して就職するときから、自分のお店をやろうかなって思っていた?


旦那様:学生の時はまだそこまで思っていなかったんですけど、20代前半の時にはいつかは自分の店を持ちたいなって。 どこかのホテルや料亭の料理長を目指すっていうよりは、自分でやりたい、お店を持ちたいなっていうのはずっとありました。


O:夢がかなったんですね!

取材は割烹&ART うら郷様におじゃましました!
(左から弊社営業O、お客様(旦那様、奥様))


――問い合わせのきっかけ、決めた理由は。

旦那様:最初は不動産屋さんの紹介とか、3.4社ぐらい来てもらった。テナント工房さんの事を知ったきっかけはホームページを見たよね。


奥様:そうそう、施工事例を見て。和食屋さんやしモダンな感じにしたいなと思ってて。料理に関する厨房は夫で、店内の内装とか装飾系に関しては、私が99%決めていて。絵を飾るのもあって、壁が一番メイン。色々な業者に見て来て貰ったけど、来てくださった方が女性だったというのはすごい大きかった。私が話しやすいとか、女性目線の感覚があるとか。感覚的なところで話しやすいってのが一番大きかった。


旦那様:あとはライガー君(お客様愛犬)の反応を見て(笑) 毎回、全員の打ち合わせに連れてきてるんです。


奥様:そうそう、ライガー君への接し方も見てて。


旦那様:ライガー君にどういう接し方しているのかなって。うちの子供やから可愛いって言ってくれると印象も良くなる。だからそこも一つの理由。


奥様:ライガー君に対して全然意識ない方もいるんです。そういう方とは多分合わないなって。でもOさんはそうじゃなかった。


O:私、どんな反応していました?


奥様:Oさんはライガー君に触れようとしてくれたんですよ。そこが良かったなって。


O:打ち合わせにペットを連れて来られるのはやっぱり珍しくて…。


旦那様:あとはネットで施工事例を見てかな。


奥様:施工事例ないとこもあったもんね。


旦那様:あったあった。初めての開業で、どういうことやってはるのか、どういう風にできるのかっていうのが分からなくて不安なところがあるから、こういうお店作ってるんやとわかって…。


奥様:ゼロからだし、私も分からないし、周りに聞ける人もいないし。だから見えたっていうのが良かった。あと、どの会社もはじめに見積りを送ってもらったけど、まったく分からなかったんです。 だから決めがたくて。見積りだけで言えば、テナント工房さんは一番高かったんです。


O:多分予算はかなりオーバーしていましたよね。


旦那様:でも、テナント工房さんの見積りには要望で言ったことが全部ちゃんと入っていたんです。他のところは、うちならちょっとでも安くできますよってスタンスで、よくよく見たら省いてあって。値段安いけど、トイレが入っていないとか、これが作業のうちに入っていないとか、結局契約後に値段上がって一緒になりそうやなと。だから高くても、要望を全て入れてきてくれていたことが好印象でした。

あとは2回目の打ち合わせも無料ってのが大きかった。他のところは、2回目の打ち合わせは契約前提じゃないと困るってところが多くて。何回も問い合わせが出来るから聞きやすくて、そうなるとテナント工房さんのところが良いやんってなりますよね。

取材にも一緒に参加してくれたお客様ご夫婦の愛犬ライガー君


――開業まで不安だったことは。

奥様:開業前っていうより、業者を決める前の見積りを集めている時が一番不安で。テナント工房のOさんが担当になってからはそんなに不安はなかったかな。 ちゃんと相談できたし、金額のところもはっきり伝えられたし、言いやすかったんで。これ良い、これは嫌っていうのもハッキリ言えたから私は不安なかった。何かあった?


旦那様:今は無事オープンしてるからそんなにないけど、そのときはやっぱり不安やった。なんか焦ってたもん。椅子が間に合わんのちゃうかとか。そんな些細なことなんやけど。


奥様:あーあったあった。


旦那様:実際は大丈夫やったけど、ここ引き渡ししてもらって、間に合うんかな、あれ買わなこれ買わなあかんっていうそういう不安はあった。


奥様:忘れてたーとか、何がいるのかとか、その日までに頼んどかなあかんねんとか。購入するものばかりだったので…。


旦那様:他はお金ちゃんと融資して貰えるのかなとか。あとは書類系。いつまで提出とか、うまくいくんかなとか。そんな感じの不安だったかな。



――担当の印象

ご夫婦:Oさんは話しやすい!


旦那様:あとは優しいですしね。色んな事を相談しやすい。こんなこと聞いたらあかんのかな、とかそういうのがあんまりない。何かぶつけても、最初から無理ですっていうのがなくて、出来ることをしっかり考えてくれる。予算がこれだから無理です、じゃなくてすごい探ってくれるから、相談しやすくてありがたかった。


奥様:私たちは素人だから、どのぐらい出来る可能性があるのかとか、それが分からない。どうしても無理な事だったら無理って理解できるけど、それが曖昧な所は手探り状態になる。でもOさんは頭ごなしに無理っていうのではなくて、Oさんの中でしっかり落とし込んで考えてくれたし、色々聞けたから良かったなって。そこは大切だった。


O:あとはうちが出来ること・出来ないことはお伝えさせて貰ってね。扉とか食器棚はうちではやらなかったんですよね。


奥様:そうそう、そういうのもうちじゃなきゃダメですとかじゃなくて、予算とか見ながら、そっちの方がいいんじゃないんですかって提案してくれて。


O:うちだとあんな素敵な食器棚は作れないかも。化粧板になっちゃうから。本当、良い雰囲気に仕上がってますよね!お知り合いの家具屋さんに頼まれたんですよね?


奥様:自宅でスタジオにしている部屋があって、そこを作ってくれた方で。その方も頼みやすい人で。頼みやすいってやっぱり重要なのかも。


O:やっぱり自分で納得してやりたいですよね。安い買い物じゃないですし。



――印象に残っているエピソードはありますか?

奥様:やっぱりOさんの自転車…(笑)


O:そんなギャップありました?(笑)


旦那様:本気のレーサーだと…。トライアスロンの大会にも出ていると聞きましたし。


奥様:工事のことで言うと…大工さん入れる方がいいのかとか初めてやから分からなくて。一人工(いちにんく)とか、見えないお金だから逆にこっちを頼んだ方がいいとか…。大工さんが入るかどうかで費用が全然違くて。


O:物代じゃない分、見えない費用ですもんね。


奥様:大工さんってついているものだと思っていたから、ついてなかったんやって、印象的でした。勉強になったから、これから次もし内装するってなったらちゃんと聞けるなって。



――良かった提案はありましたか。

奥様:さっきの大工さん入れる入れないの話とも関連してくるんですけど、食器棚とか扉が、設置料 + 大工さんの一人工の費用がかかるから、それだったら知り合いの家具屋に頼んだり、別ものを購入した方が良いって言ってくれたのが良い提案だった。


O:本当素敵なものになりましたよね。



――お客様の反応はいかがですか。

O:けっこう近所の方が来られるのが多いんですか?


旦那様:ほとんど近所の方ですね。1ヶ月で2回以上来てくれた方が10組以上いたんですよ。3回来てくれた方が3、4組で、しかもファミリーで子供連れて。1人で3回来てくださったり。気に入ってもらってるんやなって感じます。

正直、もっとスタートは暇なんじゃないかと思ってた。全然知らない場所ですし、身内とか友達とかこの辺に住んでいる訳じゃないですし、もうちょっと暇なんじゃないかと。けど、思ってたより良くて、忙しくさせて貰ってます。まだバラつきはあって、お客さんがゼロの日もあればいっぱいで断る日もあるんですけど、スタートとしては良かった。


O:土日は結構込み合う?


旦那様:土日は家族とか3名以上のグループとか入ってくれるので混み合うかも。お店を1人でやっているので、時間がかかりますと案内することもありますね。


奥様:この場所で前にお店されていた方がとても良いお客さんを持っていらっしゃって、前のお店の時もよく来てたんですと仰って来てくれるお客様が多い。


旦那様:愛されていたお店なんやなと。


奥様:だからそのバトンをちゃんと引き継がないとなって。


旦那様:雀へのご飯あげるのも受け継いでいるんです。


奥様:初めて店に来た時に雀が店の前で待っていて。前の店主の方に聞くと「お食事あげてるんです」って。それにめっちゃ感動して!絶対この物件がいいって。


旦那様:餌とかご飯じゃなくて、「お食事」が良かったよね。


奥様:雀たちにも、絶対引き継ぐからねって伝えました(笑)


O:雀がずっとお店の前にいるから何でだろうと思っていたんですけど、そういう事だったんですね!



――― お店のPR・今後の展望をお願いします!

旦那様:旬の食材を活かした和食をやっています。 市場へ買い付けに行って、その場で魚屋さんにも相談して「今日はこんなんがいい」とか、自分で見て買って。あとは知り合いの魚屋さんにも配達のお願いをしていて、そうやって複数の魚屋さんから良いと思ったものを仕入れています。あとは、割烹&アートなんで、やっぱりアートもね。


奥様:店内に展示している絵も、気に留めてくださっている方もいらっしゃるけど、”アート”として見ているより、飾っている絵として見ている方が多い。今はまだ全然それでも良い。今のこの展示はテーマとかタイトルとか、展示って感じで出していなくて、店に寄り添っている感じにしている。でも今後は、友人のアーティストとかも呼んで、アートとして展示のコラボレーションとかイベントをしたい。


旦那様:和食にあるアートではなくて、ギャラリーに和食があるぐらいの感じ。逆転の発想で、和食に飾っている絵ではなくて、アートがメイン。せっかく画家と料理人がいるから、2人でやっていきたい。普通では出来ないことをやっていきたいなと。

奥様:テーブルと椅子をなくして、アートイベントのスペースにするとか。そんな風にもしていきたいですね。

※本対談に記載の内容は取材当時のものです。(2022年12月)