【和モダン】和食料理店にある内装の特徴とデザインする際のポイント

和モダンな内装は、日本らしさあふれる和の要素と、近代的な洋の要素を組み合わせたデザインです。和の要素が加わることで、暖かみのある落ち着いた空間に仕上げることができます。

今回は、和食料理店を作る際に、和モダンな内装にはどんな特徴があるのか、デザインする際のポイントなどをご紹介します。また、内装工事にかかる費用についても説明するので、和モダンな内装にしたい方はぜひ参考にしてください。

和モダンな店舗にある内装の特徴

お店の内装に和モダンを取り入れると、見た目の上品さだけでなく、性能面も優れている特徴があります。和モダンな内装は、開業から年月が経った場合も古さを感じにくく、経年劣化を楽しめるでしょう。

ここでは、和モダンな内装には、ほかにどんな特徴があるのかを解説します。

日本の伝統的な素材が使用されている

和モダンの雰囲気がある和食料理屋の内装には、日本の伝統的な素材を使用しています。日本の伝統的な素材といえば、天然木材や珪藻土・漆喰・和紙などが挙げられるでしょう。

上記の素材を使用しながら、洋風デザインのテーブルやイスなど家具類を取り入れていくと、和モダンな雰囲気の店内に演出できます。

現代風デザインと洋風デザインが融合している

和モダンの和食料理屋の内装デザインは、現代風なデザインと洋風なデザインが融合しているのも特徴です。現代風と洋風なデザインは、内装のアクセントにもなります。お店の独自性が活かせるので、他店舗との差別化を図れるでしょう。

店舗のコンセプトを決めるには、どんな和食料理を提供するのかがポイントです。たとえば、昔ながらの和食であれば、畳を敷いた和室の個室席を取り入れ、和の雰囲気に重きをおくのがよいでしょう。

西洋料理と組み合わせた和食を提供するのであれば、畳の色を変えたり、洋風の食器を取り入れたりするのもおすすめです。ただし、和風と洋風のどちらかの雰囲気に傾きすぎないようにデザインする必要があります。ただの和室、洋室のお店にならないように注意しましょう。

シンプルで経年変化を楽しめる

和モダンな内装のお店は、シンプルなデザインで飽きにくい特徴もあります。飽きないシンプルな内装であれば、開業後、何年経っても経年変化も含めて内装を楽しめるでしょう。

また、シンプルな内装は、どの世代の顧客にも好まれやすい傾向があります。高齢者だけでなく、落ち着いた雰囲気で食事を楽しみたい若年層の来店にもつながるでしょう。

天然素材を活用した内装であれば、年月の経過とともに色味が変化するため、開業時とは違った雰囲気の演出もできます。

劣化しにくく耐久性に優れている

和モダンなお店は、天然素材を多く使用するため、劣化しにくく耐久性に優れています。たとえば、竹材であれば木材よりも強度が高く、衝撃を吸収してくれる性質もあります。耐火性にも優れているので、火を扱う飲食店にも適している素材です。

漆喰も、耐久性に優れた素材です。不燃性もありホコリやゴミも付きにくく、和風と洋風どちらの雰囲気にも合わせられる特徴があります。汚れにくい素材ではあるものの、定期的にお手入れしていけば、長くきれいな状態を保てるでしょう。

幅広い業種に適している

和モダンの内装は、和食料理屋以外にも幅広い業種に適しています。お店のコンセプトにも合わせやすいため、業種に合わせて柔軟に内装もデザインしていけるでしょう。

たとえば、飲食業であれば、和食料理屋だけでなく和菓子屋にもおすすめです。小売業では、和雑貨や日本茶などを販売するお店に適しているでしょう。

内装をデザインする際のポイント

和風と洋風の要素を組み合わせる和モダンには、内装のデザインをする際に心がけておきたいポイントがあります。

和風と、洋風のどちらかの雰囲気に傾きすぎないように、両方のバランスを保ちながら内装デザインを進めていきましょう。

天然素材を活かす

和モダンなお店にするには、天然素材を活かすことが重要です。内装全体のバランスを考慮しながら、天井や壁などに天然木材や竹材、漆喰などの天然素材を取り入れると、和モダンな雰囲気を表現できるでしょう。

ほかにも、壁紙に和紙を貼ったり、床にタイルや畳のようなカーペットを敷いたりするのもおすすめです。バランスよく和モダンな雰囲気になるように、天然素材を活用してみましょう。

色の陰陽を組み合わせる

和モダンの内装には、色の陰陽を組み合わせるのも大切なポイントです。明るすぎる店内は、和モダンの雰囲気から離れてしまいますが、逆に暗すぎる店内は、お店全体の雰囲気も悪く、入りにくい印象を与えてしまうでしょう。

しかし、暗めな色と明るめな色の正反対な色味を組み合わせることで、店内をはっきりとした印象にできます。

たとえば、和モダンの内装には、白やベージュ、グレーなどの落ち着いた色味を使うのがおすすめです。そこに、アクセントカラーとして赤色や黄色などを取り入れると、鮮やかな印象を顧客に感じてもらえるでしょう。

座敷席やカウンター席を差別化する

和モダンな内装には、座敷席やカウンター席を差別化するのもデザインするうえでの重要なポイントです。どのようなターゲット層に来店してもらいたいのかを定めて、顧客の年齢層と利用目的にあった座席を配置しましょう。

たとえば、畳が敷かれた座敷席は、ぬくもりのある空間で和を表現できます。とくに、足をくずしてゆっくりと過ごしたい子ども連れの家族や、高齢者の方にも適しているでしょう。一方で、掘りごたつであれば、より近代的な雰囲気となり、モダンな空間になります。

厨房に面しているカウンター席は、スタイリッシュな空間となりモダンさを表現できます。おもな利用者は、ひとり客や少人数、若年層の来店者です。顧客に調理風景をアピールできるだけでなく、積極的なコミュニケーションも取りやすいでしょう。

また、足腰が不自由な方や高齢者をターゲット層とする場合は、座りやすいテーブル席がおすすめです。大人数の顧客にも対応できるので、どの年齢層にも好まれやすい特徴があります。

店内の大まかな配置を決めて、どこを和風にし、どのようにモダンさを取り入れて座席の差別化を図ればいいのか、決めておきましょう。

家具や雑貨などに和を取り入れる

和モダンな内装には、和の雰囲気をもつ家具や雑貨を取り入れましょう。とくに和食料理屋では、和の雰囲気を感じられる家具として、水屋箪笥(みずやたんす)と呼ばれる食器棚がおすすめです。漆を塗った深い色味が特徴的で、モダンな雰囲気とも相性がよいです。

ただし、和風の家具や雑貨ばかりを配置すると、和風の雰囲気が強くなり和モダンから離れてしまいます。洋風のものとのバランスを考慮して、取り入れてみましょう。

温かみのある照明を選ぶ

温かみのある照明を選ぶのも、和モダンの内装には重要です。たとえば、和紙に囲まれたライトであれば、柔らかい光で店内を照らし、落ち着いた雰囲気の演出になるでしょう。木枠のライトや、提灯型のライトも、和モダンの雰囲気に適しています。

ただし、明るさが足りていない照明は店内が暗く見えてしまい、印象を悪くするおそれがあります。提供する料理の見映えも損なうので、注意が必要です。お店の雰囲気に合わせて、照明の形状や、色味を検討してみましょう。

植物・植栽を置く

植物や植栽を店内に置いておくと、和モダンな雰囲気に引き立ててくれます。たとえば、洋風の鉢植えに日本の盆栽を植えてみるのもおすすめです。白い砂利や化粧砂を敷いて、おしゃれに組み合わせてみましょう。

和風の印象を強く取り入れたい場合は、生け花が最適です。日本伝統の生花は、美しく上品に和の空間を表現してくれる雑貨となります。座敷席に飾っておくだけでも華やかで落ち着いた雰囲気を作り出してくれるでしょう。

盆栽や生け花は定期的なお手入れがかかせませんが、お手入れが必要のない観葉植物であれば、忙しい飲食店でも適切に管理ができます。ただし、ホコリがたまりやすい傾向にあるため、簡単なお掃除は必要になるでしょう。

外観デザインとも調和させる

和モダンの内装にするなら、外観デザインと調和させるのも重要です。外観と内装のデザインが異なりすぎると、顧客に違和感を覚えさせる原因になります。

お店の建物が現代的な外観であれば、ドアや窓に和風の要素を取り入れるのがおすすめです。一方で建物が和風建築である場合は、外壁に西洋や現代っぽさのあるデザインを工事の際に取り入れてもらってください。

予算に応じて、内装とギャップがうまれすぎないように、外観もデザインして調和するように仕上げてもらいましょう。

和モダンな店舗の内装費用

和モダンな店舗を作るために必要な内装費用は、坪の面積によって異なる場合がほとんどです。相場としては、30万円から50万円前後の費用がかかりますが、20坪の店舗であれば、約600万円から1,000万円が必要になるでしょう。

ただし、内装の工事費用は、居抜き物件やスケルトン物件など店舗の種類と業種によっても異なります。たとえば10坪の和食料理屋であれば、約200万円から500万円の費用が必要になるでしょう。

和食料理屋でも、海鮮料理を提供する場合は、魚介類の新鮮さをアピールするためにも生け簀を設置するのがおすすめです。生け簀は、約20万円から30万円ほどかかりますが、工賃代込みで内装工事費に加算されるでしょう。

内装工事の費用は、依頼する業者によって異なります。予算や、内装のどこにこだわるのかをあらかじめ決めておきましょう。

まとめ

和モダンな内装は、おしゃれかつ、落ち着いた雰囲気で顧客をリラックスさせてくれます。多くの年齢層からも好まれており、オフィスや店舗に取り入れられる機会も増えていくでしょう。

和モダンな内装の和食料理屋を作りたいとお考えなら、テナント工房への相談がおすすめです。自分でコンセプトを決められるのはもちろん、物件探しから内装工事まで対応できます。

内装工事終了後も、アフターサポートが充実しているので、お店のオープン後のトラブル時も安心です。開業サポートにも対応可能なため、経営に役立つ情報や集客方法についてもサポートできます。

テナント工房へは、公式ホームページから問い合わせが可能です。資料請求、相談は無料で対応しています。和モダンな内装を目指している方は、ぜひテナント工房へ相談してみてください。